大学生の息子さんがいらっしゃるということだったので、当時40代くらいだったのでしょうか。
たいへんお美しく、手早くそつのないお仕事ぶり、おまけにすばらしい達筆、そして静かな微笑みを絶やさない素敵な方で、本当によく助けていただきました。
で、あるとき、お昼を一緒に食べていた20代の女性と「○○さんっていつも品がよくてステキだよね〜」という話になったのですが、彼女曰く、
「でも○○さんには、意外な一面があるらしいよ」
とのこと。
「え?どんな?」
と聞いてみたところ、彼女は厳かにこう言いました。
「…家では…GUNS N' ROSES(ガンズ・アンド・ローゼズ)のTシャツ…着てるらしいよ…?」
ええええええ!!
マジすか!!
と驚愕してご本人に尋ねてみたら、いつものようにホホホ、と微笑みながら、
「息子が買ってきたおさがりなのよ」
とおっしゃっていたように記憶しています。
…なにぶん10年以上前の記憶なので、「着るのは息子よホホホ」とおっしゃったのを、面白く改変して覚えているような気がしなくもないのですが(すいません…)、とにかく、いつもきちんとしたシャツにタイトスカートとヒールで、いかにも上品な奥様、といった風情のその方と「ガンズTシャツ」という組み合わせがたいへん衝撃的で、いまでも妙にハッキリ覚えております。
…でも、どうせなら、
「家では、息子さんのおさがりガンズTシャツを着ていらした」
という話だったらいいなあ、と思います。何となく。
…とまあ、なんでそんな話を始めたかというと、 話題(amazonの全書籍ランキングで1位獲得!)の若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』(白泉社)を、やっと読んだからです。
面白かったです!
内容は、オシャレなスウェディッシュポップなんかが好きな心優しき青年・根岸崇一くんが、なぜかデスメタルのカリスマ“クラウザーU世”として人気が出てしまい、苦悩しながらも不本意ながら、「伝説」を作っていってしまう様を描いたギャグマンガ。
根岸くん、フリッパーズ・ギターやカヒミ・カリィを愛するオシャレ好き青年なのに、そっちのほうの曲を作る才能はまるっきりなくて、好きでもないデスメタルだけには異様なまでに才能がある、というのが気の毒ながらもおかしいところ。
私は音楽はほとんど聴かない(一番聴くのは、昔のアニソン…)のですが、友人の影響でフリッパーズ・ギターだけは好きで、けっこう聴いておりました。
で、間違ってたら恐縮なのですが(←詳しくないので、すごい及び腰に)、フリッパーズって、オシャレっぽくありつつも、わかる人にはわかる(らしい)マニアックな引用がなされているところ、そして「毒がまじってる」とこがミソだと思ってたんですが、この根岸くんの場合、大好きな音楽をやろうとするとなぜか、
「毒抜きでふやけたようなクネクネ・オシャレ系もどきポップス」
になってしまうみたいです。作者の若杉さんの描くその「毒の抜けっぷり」描写がまた絶妙にうまくて、かなりおかしいです。
で、根岸くん、ポップスには反映されない「毒」のほうは、なぜか濃縮されて、デスメタル形式で噴出、という体質のようです。天才の悲劇ですね(笑)。
話がまわりくどくなりましたが、この『デトロイト・メタル・シティ(略称DMC)』の中で、主人公・根岸くんが帰省すると、「おかえりー」「元気にしちょったねぇ」と迎えてくれるお母さんが、なぜかDMCのTシャツを着てる、というエピソードがあり、それを読んで、冒頭の思い出が胸をよぎった、と。
ソレを言いたかっただけなんス。
…すいません。
…しかし、多くのおかんという生き物は、何故往々にして、どんなTシャツも「Tシャツ」としか認識せず、「柄」には無頓着になられるのでしょうか…??
ワ、ワイルドすぎます、オカーサン!!
その結果、なーんにも考えずに息子のTシャツを着て買い物とかに出かけて、めちゃくちゃアナーキーなメッセージを発しながら街を闊歩するオカーサンがいるかも、とか思うと、それはそれでなんかほのぼのした気持ちになりますネ!ファック!(←根岸くん…じゃなかった、クラウザーU世のマネ)
ガンズアンドローゼズ・おかんTシャツの衝撃には、私のマ×コも大洪水よッ!
あ、すみません削除はやめてやめて、いやがらせコメントじゃないのよ?
ていうか、なんかたまらなく、デスレコーズの社長のフリーダムで濡れ濡れの生き様が好きな模様です。
起きたら〜いつも〜
銀行閉まってる時間さぁ〜ん(クネクネ)
>オォウ、さっそく読んで、しかもブログのネタにしてくれたのね、フ
>ァッキンカズコ!!
ヒゲコ先生にお借りした本をネタにして、ちゃっかり更新しちゃってごめんなさい!
テヘッ★
…しかし、私の元に本がある(=ヒゲコ先生の手元には資料がない)のに、
>ガンズアンドローゼズ・おかんTシャツの衝撃には、私のマ×コも大
>洪水よッ!
この↑社長風コメントの完コピぶりに戦慄…っ!!
ヒゲコ…恐ろしい子!!(←姫川亜弓風白眼で)
>起きたら〜いつも〜
>銀行閉まってる時間さぁ〜ん(クネクネ)
ダハハ!!
そうそう、根岸くんの音楽って、そんなカンジなんですよね!!
あ〜、笑いすぎてハラ痛い!!
…っていうか、私の元に本がある(=ヒゲコ先生の手元には資料がない)のに、なぜそんなに完コピ!?
ヒゲコ…恐ろしい(以下略)