「いつも心に少女マンガ」
第6回 「ベルばら」体験と川原泉
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/10/post_7c28.html
更新されました。
今回は、私が個人的にこだわっている「読者としての体験」について、言語化してみました。
@どんな時代にAいくつで
その作品に出会う買って、マンガの場合特に、その作品への没入度、思い入れ等に、すごく大きな要素だと思っているので。
よろしかったらご覧下さい。
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「名作に、思春期に出会う」
という幸運がある一方で、
「思春期に出会ったから(自分にとって)名作」
という作品もあるなあ、と思うのですね。
後者が客観的に見て名作かどうか、というのは、それはそれとして冷静に判断しつつも、「必ずしも普遍性のある名作といえない作品が、自分にとってかけがえのない名作である意味」を他の人にわかってもらえるように語るには、「体験」として語る、というのが有効なんじゃないかなーと。
ぼんやりそんな風に考えてます。
さて、ベルばらにはまったのは小学校6年生頃でした。学校の先生がマーガレット連載時リアルタイムで読んでいたそうで、授業中に「オスカル様が死んじゃった〜」と女生徒たちが泣き出した…という話を聞いたことがあり、その影響力には驚きました(授業中に読むかなぁ)。
今となっては気恥ずかしくて読み返すことはできないけれど(暗記しているし)、その年代ならではの味わい方があるのだなあと関心して読ませていただきました。同世代の方のマンガ論、新鮮でよかったです。
↓(以前、「大草原の小さな家」掲示板に書き込んだものです)
http://www.ube-k.ac.jp/~yatsugi/LH-bbs1001-1050.html
「大人が読むにたえるけど、主に10代をターゲットにした物語、日本版があってもいいのではないか、私が知らないだけで本当はあるのでは」との宿題を考えていましたが、私もまだ見つけられていません。子どものころのわくわくした気持ち、いたずらを見つけられて首をすくめる気持ちが書かれた本として 今井誉次郎著「おさるのキーコ」(1962年)や、子どもから大人の社会へ視野を広げる本として福世武次著『太平<たへい>物語』『太平物語 続』(「日本の子ども文庫」シリーズ 講学館、1960年)などはなつかしく思い出します。が、今も手にとって愛読する本というと、「小さな家」以外には思い当たりません。
とりあえず、外国の本ですが、大人が読むにたえる本として、「タイの『大草原の小さな家』」と言われているカムプーン・ブンタウィー著『東北タイの子』(井村文化事業社「東南アジアブックスシリーズ」勁草書房、1975年)と、私自身はそれより好きな ヨク・ブーラパー著『中国じいさんと生きる』をあげます。でも、この本は大人になってから読んだので、10代で読んでいたらどうだったかな…。ほかのみなさんのおすすめの本もぜひ知りたいです。
私も、「ベルばら」はリアルタイムでは無く5年生の時に全巻通して読みました。(以前も書きましたね)「名作に、思春期に出会う」幸運ですね。池田理代子さんオフィシャルサイトの掲示板に今でも十代前半の少女の「出会えて感動した」という書き込みが多数あり、感慨深い私です。娘がいればよかったな(笑)。
リアルタイム読者としての感動は・・・と、考えて思い出すのは、「あさきゆめみし」でした。当時エクセレント・ミミという季刊誌の連載で、本当に待ち遠しかった。でも待った甲斐があるだけの絢爛豪華な世界でしたねー。今は文庫版で持っていますが、やっぱり雑誌での画面の大きさやカラーページの美しさ、ポスターのおまけなどにはワクワクしたものです。今では名作というだけでなく古典の参考書にもなっているようで、リアルタイム読者の喜びってこういうことなのでしょうね。
ちなみに私は67年の1月生まれです。かわはらさんより2学年上でしょうか。同世代のつもりでしたが
この時代の2年は大きいですね。厚かましかったかな。
ていねいなコメント、ありがとうございます!
興味深く拝読しました。
>授業中に「オスカル様が死んじゃった〜」と女生徒たちが泣き出した…
>という話を聞いたことがあり、その影響力には驚きました(授業中に読
>むかなぁ)。
あはは!!
でも、泣き出す気持ちはわかります〜。
>今となっては気恥ずかしくて読み返すことはできないけれど(暗記しているし)
あっ、このお気持ち、なんだかわかる気がしました!!
私もあまりに入れ込んでたマンガって、読み返すの気恥ずかしいです。しかも、けっこう覚えてますしねー。
あまりに自分の一部になってて恥ずかしい、という感じがしちゃうといいますか。
「大草原の小さな家」体験、うらやましいです。
私は、「大草原」、なんと未体験なんです。t
テレビシリーズも、評判だけは耳にするものの、ちゃんと見たことがないのです。
読む年代によって意味を大きく変える作品としては、個人的には、三原順さんの『はみだしっ子』シリーズが大きいんじゃないかなあ、と思ってます。
>リアルタイム読者としての感動は・・・と、考えて思い出すのは、「あさきゆめみし」でした。
ええっ!!
それはすごいですね。
私は単行本派でしたー(←割と、感度が鈍い読者なのかも…。「評判になってから読む」ことが多いのです。がくり)。
でも、Iguchiさんのお書きになってる「待ち遠しい」感じが、リアルタイム読者の醍醐味ですよね!!
>この時代の2年は大きいですね。
大人になると2年くらいの差ってほとんど感じませんが、おっしゃる通り、同じ作品でも
「小学生で出会うか、中学生で出会うか」、
「高校生で出会うか、大学生(社会人)で出会うか」
で、感想がかなり大きく違うことがある気がしますねー。
ほんの数年の差でも、この時期だと、「大人と子ども」くらいとらえ方が違うことがあるかもしれませんね。
でも、一方で、個人差もありますよねー。
大人になって昔の少女マンガの話をすると、みなさんけっこう、小学生の頃から冷静に作品を選別されてたりして、ビックリすることが多いんですよ。
「みんな、大人っぽい子どもだったんですね!す、すごい!」
って感じです。
今にして思うと、私はけっこうこまっしゃくれてたつもりが、実はものすごくスタンダードなアホ小学生だったんだなぁと、がっくり来たりします(笑)。
この感覚(往年『ベルばら』ファンの皮膚感覚みたいなものを)よしながふみさんの作品はめちゃくちゃそそりますね。おかげで偏見を持っていたBL作品にも手を出し始めました。(偏見=『キャプ翼』やおいマンガが多いと聞いていて、あんな丸っこい絵のどこがそそるんだ、と思っていたもの)。
三原順は子どもの時にはさっぱりわからなかったけれど、大人になってからはまりました。
とにかく私にとっては、そのほうが随分、気持ちのいいお話になります。
とにかく私にとっては、そのほうが随分、気持ちのいいお話になります。
悪しからず^^。