2008年03月25日

NTT出版webマガジンの連載、更新!!

NTT出版webマガジンで
伊藤剛さんと交替で連載させていただいている
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
わたくしの担当分を更新していただいてます。
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/human/013/16.html

今回は、
くらもちふさこ『駅から5分』(集英社)
をとりあげてます。

★★★
今回の原稿を書いてみて、
しみじみと、
自分が
「マンガエッセイスト」
という、
なんだか耳慣れない肩書きを名乗ることにした理由を
改めて思い出しました。


★★★

基本的には、
人がマンガを語るときは
自分が「出会った」マンガを語ることになります。


当然ですよね。
マンガを語るときは、
「出会った」(=読んだ)マンガを語るのが基本、
だと思います。



でもたとえば、
ある作品や作者と、「出会えなかった」理由。


その理由を、
なるべく他の人に伝わるように語ること。


もちろん、
ちょっと反則っぽい特殊な語り方ではあるけれど、
ある場合には、
そういう語り方も、あるのではないか。



そう語ることで、
似た体験をもつ人が
もしかすると、そっと共感してくれたり、
あるいは、
まったく体験にかぶる部分がない人が読んでも、

「そうなんだ」
「そんなふうに思う人もいたんだな」

と、ちょっとだけでも感じてくれるような文章。



それは、
どうしても主観を離れられない語りになるけれど、
でも、
それを語ることにも、
何かの意味はあるんじゃないか。



そんなふうに考えて、私は、
「マンガエッセイスト」
と名乗っています。




決して
「主観だから、事実と異なっててもいいよね」
というような開き直った意味ではないけれど、
もちろん、
事実はできる限りふまえつつ、
しかし、
体験を含みつつ語ること。

「マンガエッセイスト」というのは、
そんな語り方をする人、という意味として
考えています。


★★★
今回の原稿に出てくる『別マ』(別冊マーガレット)も、
あの当時の実際の『別マ』がどうだったか、
ということ「そのもの」じゃなくて、
「私の心の中の(読んでない)『別マ』」
の話になってしまっていますが、
その
「心の中の『別マ』(的なもの)」
って、いったいどんなものだったのか?ということを、
なんとか、
読んでくださる方に伝わるように書きたい。

そう思って、書きました。



でももちろん、
そんなのは書き手の勝手な都合で、
読み手の方には
そんなの全然斟酌しないで
好きに読んで欲しいです。

「なんの気なしにクリックしたら、
つい引き込まれちゃったぜ」

「つるつる読めたけど、
なんか後に、なんとなーく残ってるものがあった」


…そんな文章が書けるよーになりたいです。
……オッス、精進します!!



★★★
今回の文章は、
「出会えなかった理由」
と、
「出会えた幸福」
についての文章でもありますが、
「出会えた幸福」
の立役者となって下さったたくさんの方々に
心からお礼申し上げます。


『まんがキッチン』の福田里香さんの文章。
ヤマダトモコさんのくらもち論(『COMIC BOX』1998年8月号所収)。
OHP主宰・芝田隆広さんの、『α(アルファ)』に関するご教示。
そして、
ライター・横井周子さんの、くらもち作品の魅力に関する多大なご教示。

その他、
くらもち作品の魅力を熱く語ってくださった、
木村ハルミさんをはじめとする、私の友人のみなさま。


本当に、ありがとうございます。
みなさんのおかげで、
私は、
あのころ「出会えなかった」作家・作品に、
おとなになって「出会えた幸福」を、
ぞんぶんに味わうことができました。




…発表した文章に関していろいろ書くのは
なんとな〜く潔くない気がして
なるべく控えるようにしているのですが、
今回は、
ちょっといろいろ書きたくて、
書いてしまいました。


よろしかったら、今回の文章、
読んでみてください。


勇気を出して、正直に、書いたつもりです。


posted by 川原和子 at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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