2008年08月06日

2)ロココのココロで

 みなさま、
「ベルばらkidsぷらざ」サイトにて連載中の
なとみみわさんの「ベルばら絵日記」
今回は、
「永遠のベルサイユのばら展」の回ですわ…!!
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/08/post_2de8.html

実はわたくしこの展覧会、
なとみさんと御一緒させていただいたんですけれど、
今回の絵日記
とっても素敵な髪型でわたくしを登場させていただいてるんですの。


……っていうか、私の頭、
マンガがささってマス…!!


説明しよう!!(←故・富山敬さんの声で)


ベルばらの舞台である18世紀のフランスにおいて、
アントワネットはロココ・ファッションのファッションリーダー。
そして、当時のロココ・ファッションは、
ゴージャスなドレスとつりあいをとるように
髪の方も巨大化していたそうなんです。
図録『永遠のベルサイユのばら』p.123には、
「アメリカ独立戦争でフランスの軍艦がイギリスの軍艦を撃沈した時に流行った」という
「船ヘア」が掲載されてるのですが、
……顔面の二倍くらい上にふくらませた貴婦人の髪の上に、
船の模型が乗ってる
んですよ………。

【参考画像】
http://www.apalog.com/fashionmuseum/daily/200709/23
   ↑
これは、それでもまだ抑えめ。
図録掲載の髪型は、
もっとのせちゃってます…!!
帽子じゃなくて、船が乗ってます…!!!

博多にいたことのある私には、
頭上に「飾り山」?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Hakata_Gion_Yamakasa_-_Kazariyama.jpg
ってかんじです。
人体の上に、船、あしらってみましたの、みたいな。
あしらうんだ……。


…長くなりましたが、
そんなロココのココロをふまえて、
なとみさんは、わたくしのあたまに
マンガをのせてくださったんですわ……!!
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/08/post_2de8.html


ありがとう、ありがとう、なとみさん。
…でも、ベルサイユにおける「船ヘア」と違って、
どー考えても流行らなそうな気がしますけど…。
わたくしに、ファッションリーダーとしての
力が足りないのかしら???
てゆーか、もっと違うもの(何?)が足りないような気もするんだけど
気のせいかしら??


なとみさんの、季節感あふれる納涼ヘアも、とってもステキ
みなさんに、ロココのココロが伝わると思いますわ。
(…なんか、ロココの解釈、間違ってますか…?)


…あっ、もちろん、なとみさんも私も、
ホントにこんなヘアスタイルではありませんでしたYO!!(必死)
念のため。


なとみさん、わたくしを「マンガヘア」で登場させてくださり、ありがとうございました。
新しい自分を発見した気分です…!!
posted by 川原和子 at 12:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ベルばら展』感想をアップしていただいてます

先週のことになりますが、
東京日本橋三越本店にて行われた
「永遠のベルサイユのばら展」に行ってきました〜。


その感想を、以前連載をさせていただいていた>「ベルばらkidsぷらざ」サイトにて
掲載して頂いてます。

「盛況のベルばら展に行ってきました(米倉敦子&川原和子⇒ご覧になった皆様)」
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/08/post_19e8.html

平日の午前中にもかかわらず、人出も多く、ファン層の厚さや熱気を感じました。
会期が短かった(なんと、一週間足らず…!!)のが残念です。



しかし、「永遠のベルサイユのばら展」サイト
http://www.berubara.jp/schedule/index.html
を見てみたところ、
2008年8月26日(火)〜9月7日(日) には
そごう千葉店 6階特設会場にて展示が行われるそうです。


それ以降は、

ハウステンボス美術館
日程 2008年9月12日(金)〜11月16日(日)


遠鉄百貨店(浜松)
日程 2009年1月2日(金)〜1月12日(月・祝)



といった予定が組まれている様子。
ハウステンボス美術館では、
なんと2ヶ月に渡って展示が予定されているんですね。


関東圏で見逃された方は、
そごう千葉店でぜひ!!
大量の原画の展示は、圧巻でした。




★川原和子「ベルばらkidsぷらざ」連載
「いつも心に少女マンガ」はこちら↓
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/cat6237296/index.html
posted by 川原和子 at 10:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月30日

少女まんが館へ再び

 昨日は、奥多摩にある少女マンガ専門の私設図書館「少女まんが館」へ行ってきました。
http://www.nerimadors.or.jp/~jomakan/

本来は木曜開館なのですが、
事前にメールでご連絡して、
開館していただきました
(ご無理をお願いして申し訳ありませんでした)。


少女まんが館(略称・女ま館)へは、
『ルチェーレ!』誌さんのお仕事で
去年の年末・福田里香さんたちと訪問させていただいたんですが、
環境もよく、なんだか「マンガ好きの親戚のおうちに遊びに行った」ような感じで
とても楽しかったので、
新緑もきもちよい今のシーズンに
また行ってみた次第です。

同行してくださったのは、
去年、東北の漫画図書館・青虫へ御一緒したメンバーの有志。

※漫画図書館・青虫への旅行記はこちら↓
2007年10月10日
漫画図書館・青虫へ
http://mangalove.seesaa.net/article/59958685.html


★★★
今回は、8名という人数でおしかけてしまいましたが、
中野さん・大井さんご夫妻(ご夫妻でやってらっしゃる私設図書館なのです)は
快く迎えてくださり、
大変楽しく過ごさせて頂きました。


なにしろ、築100年(!!)のお家で、
座布団にすわって
居間で書庫からもってきた漫画を読ませて頂くスタイルなので、
まさに「人のお宅にお邪魔した」かんじで
くつろぎつつワイワイとマンガ談義ができちゃうのです。

天候にもめぐまれ、
空気もさわやかで、
近隣からは鳥の声が聞こえて、
なんだか、(奥多摩とはいえ)
とても東京都とは思えないのどか〜〜な雰囲気。


私一人で行ったのでは気がつかないような貴重な雑誌なども
同行の目利きの方々に

「これは、貴重な雑誌ですよ」

と教えて頂き、勉強になることこのうえなし。



寄贈されたふろくを感心しながら眺めたり、
同人誌(数は多くありませんが、寄贈されたものを見せて頂けます)を読みふけったりするうち
あっという間に時間が過ぎてしまい、
「もっと読みたい〜」と口々にいいながら
夕方のバスでおいとましたのでした。


中野さん、大井さん、
いろいろとありがとうございました…!!


そんなステキな休日を過ごし、
電車で立川まで戻ってきて、
駅ビルのグランディオの立川中華街のお店にて
皆でご飯を食べたのですが、
ここで私は人生でこれほどまでに眠くなったことはない、というくらいの
強烈な眠気におそわれ、
人とお話してる途中で眠りはじめる、というレベルの
大変な状態に………。


うう、
ガンバって早起きしたくせに
わーい、とビールと紹興酒を飲んでしまったのが敗因でしょうか……。


うちには子どもはいませんが、
小さい子どもを見ていると、たまに、
夕食食べながらこっくりこっくり眠りかけてることがあって、
「おお、電池切れる寸前まで遊ぶんだよなあ」
とほほえましく思ったりしてましたが、
………そんな状態に……自分が……なってしまったようで…す…。


しかも年齢的には幼児というよりはむしろ要介護な雰囲気に
なってるような気が。
ほほえましいというよりは、見てはいけないかんじになっていた気が。


昨日同席して下さったみなさま
大変失礼いたしました……(土下座)!!


自分でも
「ひょっとして、帰る途中で地べたとかで寝てしまうのでは?」
と思うくらいの眠気でしたが、
なんとかよろよろと帰宅して、
無事に寝床で寝ることができました。

家に帰り着くまでが遠足ですからネッ!!(←すごい低いハードルをクリアして満足げ)


…いえ、本当に反省しております。
次回からはこんなことはないようにしますので、
同行して下さったみなさま、これに懲りず、
また色々ご指導ください!!!(なんか、私信になってます…)




……そんなわけで、周囲に迷惑をかけつつ
(私は)楽しかった休日遠足だったのでした。


……こんなまとめで……スイマセン…。
posted by 川原和子 at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月13日

元編集者・山本順也さんのお話を伺う

 去る3月8日、朝日カルチャーセンター新宿にて行われた、
「少女マンガの力の秘密」と題した講座を聴きに行ってきました。

http://www.acc-web.co.jp/sinjyuku/0801koza/A0102_html/A010212.html



元小学館編集者の山本順也氏のお話を、
マンガ研究者で川崎市市民ミュージアムに勤務されているヤマダトモコさんが
聞き手となって伺う、という講座です。


山本さんの略歴はこちらを
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2004/merit/yamamoto/
(2004年度文化庁メディア芸術祭功労賞を受賞されています)

★★★
山本順也さんといえば、
略歴にもあるように
『少女コミック』『別冊少女コミック』など少女マンガ雑誌編集者として、
萩尾望都・竹宮惠子といったそうそうたる少女マンガ家の担当編集者として
知られたお方です。


少女マンガの名編集者、ということで
文学青年がお年を召されたような方では?と想像される方も
多いのでは、と思いますが、
山本さんはそういったイメージとはちょっと違って、
豪放磊落、という印象のお方。
でもお話を伺うと、
作家や少女マンガへの、深く、また繊細な愛情と熱意を感じました。


★★★
さまざまなお話がありましたが、
特にに印象に残ったのは、

●山本さんご自身が面白いと思う作品を載せたい、と思われた、ということ。
また、
●作家は「育てる」んじゃなくて「育つ」もの、
●編集者の仕事はその環境を用意すること。
●読者が(作家を)育てた面も大きかった


…といった言葉です。


1974年に初めて
フラワーコミックスという単行本を出すことになったとき、
1年かかって1万部売らなきゃいけない、と言われていたのに、
萩尾望都『ポーの一族』を出したら
あっというまに売り切れた、
みんな待っていたのだ、というお話。


また、
竹宮惠子『風と木の詩』が始まったときの反響は?
批判もあったのでは?
というお話になったとき、
なにより読者からの支持が支えになった、とおっしゃっていたのも
印象的でした。



ご自身は「何もしていない」というようなことをおっしゃっていましたが、
山本さんの、「環境を用意」するための尽力ぶりや、
徹底的に作家の立場に立つあり方には、
伺っていて心打たれるものがありました。


★★★
ところで、
山本さんが『少女コミック』を創刊されたときのお話を伺って

「そうか、あの頃は少女マンガ誌が、週刊で出ていたんだよなあ」

と改めて思いました。
(『少女コミック』の場合は、帰って調べてみたら、
68年の創刊時は月2回刊、
70年から週刊化しています。)

現在は、週刊の少女マンガ誌は1誌も出ていません。



私は1968年生まれで、
小学生時代には、
雑誌は月刊誌の『りぼん』を買うだけで精一杯だったせいもあるのか、
週刊少女マンガ誌は買っていませんでした
(単行本では、人に借りたり本屋で立ち読みしたりして、いろいろと読んでましたが)。


週刊で少女マンガを読む、ってどんなかんじのなのか、
体験してみたかった気がします。




★★★
「何もしていない」とおっしゃる山本順也さんが
ときには意識的に、
またときにはそうとは意識せずになさった、
たくさんの偉大なお仕事。
それを伺って言葉にして残していくことは、
マンガというものがどう作られてきたのかを知る上で、
大変重要なことだと思います。


その一端を知ることのできる貴重な機会でした。



大病をなさって体調にも不安がおありだったかもしれないのに、
エネルギッシュにお話をしてくださった山本さん、
きちんとした知識をもとにさまざまな的確な質問をしてくださった
聞き手のヤマダトモコさん
そして、
講座を企画してくださった朝日カルチャーの担当者さんに
お礼を言いたい、そんな講座でした。
posted by 川原和子 at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月29日

つよく・やさしく・うつくしく

 先日、川崎市市民ミュージアムの
『少女マンガパワー!』展に行ってきました。
http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition1.html

少女マンガパワー!展.jpg

(チラシの画像は許可を得て掲載しています)



 一見さらっとした、
おしつけがましさのない、
でもよく考えられた力のこもった展示で、
じわっときます。

さーっと一通り見るもよし、
じっくり見るもよし。
そんな展示だと思います。



★★★
展示内容ですが、
原画にパワーがあるのはもちろんのことですが、
さまざまな工夫がこらされていて
楽しいです。

たとえば、
水野英子先生の創作風景を撮影した映像が
流れていたりして、

「ああ、あんな素敵なものが、
ホントに、人の手で描かれてるんだなあ」

って改めて実感して、ジーンと感動したり。

※その貴重な動画、一部がここ↓で見られます。
(すぐに出てこない場合はスクロールしてください)
・ロングバージョンは、会場で!!(笑)
http://www.kawasaki-museum.jp/magazine/blog/report/



★★★
そして、(クレジットはないですが、
おそらくマンガ研究者・ヤマダトモコさんによる)
作品解説も、すばらしいです。
(※3/1追記
昨日、市民ミュージアムに行った際、
ご本人達に確認させていただいたところ、
作品解説は、
学芸員の金澤韻さんと、ヤマダトモコさんの分担作業だそうです。)


特に、個人的に心打たれたのが、
陸奥A子さんの解説文の、



陸奥が描き続けてきた「かわいさ」とは、「弱くて儚いこと」ではない。一見か弱そうにみえる少女たちの、「柔らかな強さ」である。



という部分と、
よしながふみさんの解説文の、
「大奥」に関する説明の、



この作品を読むとき、読者は無意識に現代社会のジェンダーについて考えさせられる。それには、彼女自身が女性の社会的なありようについて自覚的であることが影響しているだろう。さらに踏み込んで言えば、彼女が「ボーイズラブ」というジャンルから出発したことも無関係ではないだろう。それはこのジャンルが通念的な男女関係に違和感のある女性の心理から生まれたという側面を持つものだからだ。



という部分。



これらの解説文が、
「市民ミュージアム」という場所で
英訳もついた形で展示され、
図録にも収録されているということは、
少女マンガの本質に関わることを
きちんと言語化して
伝えるお仕事がなされた、ということなんだなぁと、
内心、
震えるほど感激しました。



★★★
そして、
こっそりと言ってしまいますが、
図録がすごくいいので、
興味のある方は、
お早めにかけつけて購入されたほうがよいと思います〜!!


上記の作品解説も、
「図版と作品解説」のページに収録されていますし、
出展作家11名のインタビューが掲載されているのですが、、
こちらも聞き手(ヤマダトモコさん)の知識と敬意が
きちんと活かされた的を射た質問がなされていて、
とても充実した内容になっています。
たしか、1500円だったかな。
お買い得図録だと思います。


★★★
はらわた引きちぎれそうなくらいの苦しさや悔しさを
ぐっとこらえて笑顔で生きるために
力をくれた
少女マンガよありがとう。

なんか、そんな気持ちになりました。






「つよく・やさしく・うつくしく」は
少女マンガパワー!」展のサブタイトル。



つよくなくては、
やさしくなんてなれねっす。よね。


★★★
尚、あさって、
3月2日の「新日曜美術館」http://www.nhk.or.jp/nichibi/index.html
アートシーンのコーナーにて、
「少女マンガパワー!」展が紹介されるそうです。
NHK教育テレビで、朝9時〜10時(再放送夜8時〜9時)放映。
ご興味ある方、
こちらもお見逃しなく。
posted by 川原和子 at 13:26| Comment(2) | TrackBack(1) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月15日

こんなん出てたんですね!

 集英社から、『金のティアラ』という雑誌が発売中です。
http://www.s-manga.net/girls/20070907_kinno-tiara.html

なんとこれ、
集英社の8誌合同少女・女性まんが新人グランプリ「金のティアラ大賞」
がつくられたことを記念した、特別編集号。

審査員(すごいメンバー!)自身が選んだ「この1作!」を一挙掲載!!
…というわけで、内容はアンソロジーなのですが、作家がめちゃくちゃ豪華です。
上↑のHPを見るとわかりますが、
一条ゆかり、くらもちふさこ、槇村さとる、森本梢子、神尾葉子…といったメンバーが目白押し!!

変わったところでは、あの「こち亀」の秋本治先生の少女マンガ読み切り(「りぼん」掲載作だそう)が読めます。



ディープなファンに見逃せないのは、

一条ゆかり×神尾葉子
槇村さとる×矢沢あい

各氏のゴーカ対談でしょうか。
個人的には、槇村×矢沢対談が、
(もちろん才能はあるけれど)悪戦苦闘しながら作品を描いてこられた作家同士の対談、
ということで、いろいろ示唆深かったです。

特に、
槇村先生が初めて前後編の作品を描くときに、
お話を前編と後編にどう配分したらいいんですか?と担当さんに聞いたら、
「今あるものをすべて前編にいれなさい」と言われた、というお話が、
興味深かったです。
槇村先生的には、
そんなことしたら後編に描くことがなくなっちゃう!困る!と思ったのに、
いざそうなると、描くことが出てくる、とおっしゃってましたが、
そそそ、それは槇村先生だけに通じるメソッド……?
それとも、普遍性があるのだろうか……。


「金のティアラ大賞」特別審査員の、松尾スズキ、三浦しをん両氏のインタビュー
非常に面白かったです。
松尾さんに、ジャンプ、チャンピオンへの投稿歴があったとは…!!
三浦さんは、あいかわらずスルドい指摘にみちたインタビューで、
ガツガツと楽しく読みました。


なんか私、
「キャー!こんな雑誌が出てたとは!」
と買ったのが昨日だったんですが、
HPには思い切り、9/7発売、って書いてありますね…。

「みんなに知らせなくちゃ!」
とばかりに、
発売から一ヶ月もたってから騒いでいるヤツでホント…すいません……。
知らなかったのは、オレだけか――!!!(絶叫)


……でもあのう、えーと(モジモジしつつ)
もし発売をご存じなくて、
ご興味のある方は、どーぞお見逃しなく!!
posted by 川原和子 at 17:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月14日

『戦後少女マンガ史』文庫版発売!!

 昨年10月に急逝された米沢嘉博氏の伝説のデビュー作、『戦後少女マンガ史』がちくま文庫で復刊されました。
1980年に出されたもので、入手困難になっていたものを、入手しやすい文庫として出し直したものです。


しかも、ただの復刊ではなく、データをできる限り現物にあたりなおし、正確なものに改めたもので、さらに戦後すぐから1979年までの主な作品年表などもついていて、資料的価値も高い。
文庫の編集者である藤本由香里氏の、マンガ史への敬意と、米沢さんのお仕事をより完全な形で残していこう、という志を感じるお仕事でもあると思います。


実は今回、ご縁があって、私もデータの確認をちょっとだけお手伝いさせていただきました。積み上げた大量のマンガを繰っていく地道な作業なのですが、なんだか面倒さえも嬉しく感じるような、とても光栄な、楽しい作業でした。



コミックマーケット代表として広く認知されていた米沢さんの、評論家という別の面のお仕事である、この本。
手にとると、米沢さんの、超人的な広い目配りを実感できます。
これが、1000円でおつりがくる値段で買えるのは、とても安いと思います。

…いえ、私自身は、えてしてこういう良書を買い逃して、後から入手に苦労するうかつなタイプなのですが……
今回は、そんなあやまちはおかしませんよ!!(と、鼻息荒く)



オビには、

「唯一の少女マンガ通史!」

の文字が!!


多くは語りませぬ(えっ、語ってる?)。
マンガ好きの方は、お手元に置かれることで、より深く力を発揮することになる本なんじゃないかな、と感じてます。
ご興味のある方、発売直後の入手しやすいこの機会にぜひ、お手元にどうぞ。


★★★
ところで、amazonのリンクだと、大変残念ながら、高橋真琴さんのすごくかわいい表紙の画像がなぜか、表示されません。
残念。

この表紙は、イラストレイターとして認知度が高い高橋真琴さんの、少女マンガ家時代(!!)の扉絵です。
書店に行かれた際には、ぜひ、このかわいい表紙を目にしてみてください!!

戦後少女マンガ史 (ちくま文庫 よ 19-1)
米沢 嘉博
筑摩書房 (2007/08)
売り上げランキング: 124998
posted by 川原和子 at 06:19| Comment(6) | TrackBack(2) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月02日

『Honey Bitter』

日曜日の朝日新聞の読書欄にあるコミックガイドでは、ササキバラ・ゴウ氏と南信長氏が、毎週交替でさまざまなマンガを取りあげておられます。

6/24には、ササキバラ・ゴウ氏が小花美穂『Honey Bitter』について評しておられて、面白そう!とさっそく1,2巻を買ってきて、読みました。
…そこで「つ、続きが気になる!!」と止まらなくなり、またたくまに全巻(といっても今出てるのは4巻までですが)そろえてしまいました。
うーん、…面白い!!


 他人の心の中が読める特殊な能力をもった主人公、珠里(シュリ)。そんな彼女はその能力を活かして叔母の探偵事務所で働くことで、さまざまな事件と関わるが…。

…という、ジャンルとしてはサスペンスでもあり活劇ものと言ってもいいような内容ですが、そこは小花美穂。

代表作『こどものおもちゃ』もそうですが、とてもかわいい絵柄でシビアな問題まで踏み込んでいく姿勢は、この作品でも変わっていません。
人の心がわかってしまう、という特殊設定のヒロイン・珠里(シュリ)が、その能力をつかって大活躍!ということに焦点をあわせるというよりは、そのことによって背負うリスクをどう克服するか、とか、好きな人との恋愛であっても否応なく負ってしまう傷をどう乗り越えるのか、といった点が丹念に描かれていて、これぞ少女マンガの醍醐味!という感じがします。
ササキバラさんも書かれていましたが、これは特別な能力をもっている女の子の話だけれど、同時に他人事ではなくて、感じやすい感受性を抱えた人が、どう現実を生き抜くのかを模索している姿なんだ。
そう思える作品になってます。


あとがきによると、小花さん、腱鞘炎や育児などでなかなか執筆も難航しておられるようですが、無理なさらず、しかし続きが読みたいファン心に応えて欲しい……と、読者は勝手なことを思ってしまうのでした。


Honey Bitter 1 (1)
Honey Bitter 1 (1)
posted with amazlet on 07.07.01
小花 美穂
集英社 (2004/06/15)
posted by 川原和子 at 00:10| Comment(0) | TrackBack(1) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月27日

今日やっと

吉田秋生『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』(小学館)をやっと入手して、今日、読みました。


 さすが、です。
ちょっと泣きそうになるくらい、よかったです。



吉田秋生の作品は、絵柄や設定なんかがいわゆる「いかにも少女マンガ」なキラキラしたものじゃなかったり、ハードだったりして、「少女マンガっぽくない」と評されることも多いのですが、私はいつも「ああ、少女マンガだなぁ…」って思います。
もちろん、嬉しい気持ちで。


★★★
両親が離婚して以来、長い間会ってない父の、突然の死の知らせにとまどう三姉妹。
自分たちを捨てた父を許せない、しっかり者の長女(看護師)。
父と離れたときに幼かったせいで、感慨がわかない次女(地元の信用金庫勤務)と、三女。
葬儀に向かった先で、初めて会う、涙一つ見せない、しっかりした中学生の「妹」。
そして、自分の悲しみで手一杯の、父の再婚相手。


父の死をきっかけに、初めて会った(それまで存在すら知らなかった)しっかり者の妹の、語らない悲しみを、姉妹はそれぞれに感じます。


★★★
 かつて描かれた吉田秋生『BANANA FISH』の番外編に「光の庭」というお話があります。
中学生の暁(あきら)という女の子が、28歳になった英二のところで一夏を過ごして、自分が自分であることを受け入れられるようになる…という内容でした。
『海街diary』でも、姉妹たちは、妹の苦しみに気づきます。
英二が、暁の、語らない苦しみを感じとったように。


 さまざまな苦しみを、「苦しい」と声高に言わないで、それぞれのやり方でやり過ごそうとする人たちが、とてもデリケートなやり方で他者によりそってもらえたときに起こる、小さな奇跡。
それを、吉田秋生は、とてもうまく描くことのできる人なんだ、と改めて思いました。


 声高に言えない、もしもそうしたら、自分が壊れてしまうような苦しみに、そっと耐えている女の子(あるいは、男の子)たちのそばに立って「大丈夫だよ」って言ってあげる。
あるいは、無言で、傍にいる。

そんなことが、人の「言えないけど苦しかったこと」を、確実に癒して、前進する力になってくれる。

声高に言わないからって、決してないわけじゃない「傷」を、のりこえるとはどういうことなのか。


少女マンガって、そういうことを真摯に追求してきた部分があるんじゃないか、と私は思っています。
そして、ずっとずっと前から、吉田秋生は、そういうことをものすごく上手く描いている「少女マンガ家」だ、と私は思っているのです。
海街diary 1 (1)
posted by 川原和子 at 23:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月19日

『S・A(スペシャルエー)』に関するamazonの見解に説得される(?)

 先週の話で恐縮ですが、4/11の朝日新聞夕刊で、藤本由香里さんの「週刊コミック★ジャック」という連載がスタートしました。
第一回目にとりあげられたのは、菅野文『オトメン(乙男)』(白泉社)です。
『オトメン(乙男)』は、乙女的趣味・思考・特技をもつ乙女な男子・オトメン(乙男)でありながら、それをひたかくしにして男らしくふるまう主人公が恋をして…?というお話。


 『オトメン(乙男)』は私も面白く読んでいたこともあり、興味深く記事を読んだのですが、文中に「男の子のモノローグが前面に出た少女マンガ」の例として『S・A(スペシャルエー)』というマンガが挙げられていました。


恥ずかしながら、このマンガ、未読であったわたくし。
へぇ〜そんな少女マンガが!とさっそく「S・A」でamazonで検索したら、……なんと、結果は…14019件もヒット。
お、多過ぎです!!



気を取り直して、こんどは「スペシャルエー」とカタカナでいれてみたら…


なぜか…トップに、 藤子不二雄A先生の、

『愛…しりそめし頃に…満賀道雄の青春』の4巻が。


あ、amazonさん……!!
それって、amazonさん的な見解は、「スペシャルエー」といえば、

藤子不二雄A先生のことだと言うのか…!?



…と、少女マンガが出てくると思ったら藤子不二雄A先生が出てきた、という衝撃に、思わずトミノ台詞になったわたくし。


しかしamazonにきっぱりそう言いきられると、

「たしかに…スペシャルエーといえば、藤子A先生のことなのかも…」

…などと、だんだんそう思えてきました(←?)。


それはともかく、「S・A」で検索した場合、
左サイドの「カテゴリーで絞り込む」で「コミック・アニメ・BL」を選び、
さらに「少女コミック」で絞ると92件になってトップに「S・A 9巻」が出てくるよ!
…と教えて頂きました。


…あっ、ホントだ!!


そんなわけで、意外にもアクセスに苦労した『S・A』だったのでした。
こちら↓にも、2巻へのリンクをはっておきます。
(1巻は画像がなくてなんだかさびしかったので、2巻をば)



★追記(4/20)。
漫画評論家・永山薫さん、ライター・エディターの浅野安由さんのブログで『オトメン(乙男)』にふれているものがありましたので、貼らせて頂きます。

●永山薫さんのブログ「9月11日に生まれて」
http://d.hatena.ne.jp/pecorin911/20070414/

●浅野安由さんのブログ「vivement mercredi! 」
http://d.hatena.ne.jp/ayuasano/20070121
posted by 川原和子 at 00:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月12日

あたしは胸のおまけなの?〜胸の大きい女の子のお話。

 言葉は、難しい。
人によって感じ方が違うので。


 ところで私は、女の人の大きな胸を表現する「巨乳」という言葉が、実はけっこう嫌いじゃないです。

 おそらくは男性誌から出てきた言葉じゃないかと思うんですが、なんというんでしょうか、性的な視線を元に出てきたと思われる言葉にも関わらず、

「大きい乳だから、巨乳」

というあまりにそのまんまで即物的な表記が、たとえば昔の「ボイン」(死後)みたいな言葉から感じられた「スケベオヤジのニヤニヤ笑い」的ニュアンスを、はからずも取り除いちゃってるような気がするのです。
「大きいですけど、それが何か?」
って感じすらして、いっそすがすがしいというか。


…とはいえ、それはあくまで私の個人的な感じ方。
違うとらえ方のほうが一般的な気もします。
不愉快に感じられたら、ひらに御容赦を。



さて、最近、「巨乳」の女の子が出てくる少女マンガを読みました。
でも、このヒロインのおかれてる境遇は、あんまりさばさばとしたものではないみたいです。

その作品は、コレ。
八田鮎子『ひよこロマンチカ★』(集英社)所収の「スイカジュース」。
(今回は、ネタバレありです。すいません)
ひよこロマンチカ★
ひよこロマンチカ★
posted with amazlet on 07.04.12
八田 鮎子
集英社 (2007/01/25)
売り上げランキング: 220027




男の子にモテモテの女子高生・水華(すいか)。
でも、モテてもぜんぜん嬉しくない。
それは、あからさまに、彼らの目線が自分の「胸」(Fカップ!)だけにむけられてるから。
モテてるのは、あたしじゃなくて、この胸、と思うスイカ。
そんなある日、写真が趣味の上級生男子・福谷から、「生きた芸術」と絶賛され、「ぜひモデルになって欲しい」と言われます。
喜んで承諾するスイカは、いつも憎まれ口をたたき合うクラスメートの男子・大同から、なんでOKしたのかと尋ねられ、口には出せずにこう思います。


うれしかったんだもん 男の人が
「あたし」のこと そんな風に言ってくれたなんて
自分は胸のおまけだっておもいはじめてたから



ところが、先輩がHPに公開したスイカの写真が、予想外の騒ぎをまきおこしていくのでした。


★★★★★
 3月2日のエントリ「マンガ同人誌 解釈共同体のポリティクス」
http://mangalove.seesaa.net/archives/20070302-1.html
において、私は金田淳子氏の同論考で感銘を受けた一部分を引用しました。
それは、こんな文章でした。


> やおい論のなかには、やおいを性からの逃避、あるいは
> 女性嫌悪とみなすものがあった。しかし厳密にみれば、
> やおいにおいて回避されているのは、性や女らしさでは
> なく、女性を性的対象としてみる(性的対象としてしか
> みない)まなざしではないだろうか。(p.177)


女性を性的対象としてみる(性的対象としてしかみない)まなざし。
それはまさしく、この「スイカジュース」のなかで、スイカが浴びているまなざしのことではないかと思います。


★★★
結局はバストの大きさをウリにした写真を公開され、周囲からもひやかしや好奇の目で見られ、スイカは

「やっぱり男にとってあたしは胸のおまけでしかないんだ」

と傷つきます。
でも、スイカの写真のおかげで進路が開けた、と喜ぶ福谷を目の前にすると、スイカはつい、笑顔でお祝いの言葉を口にしてしまう。
しかし、その場でスイカのかわりに怒ってくれたのは、ケンカ友達の硬派男子・大同でした。
写真を撮った福谷の胸倉をつかんで、大同は言います。


「他がどんだけ喜んでもなぁ
撮られた本人は傷ついてんだよ
そんな写真なんてクソだからな!!」


と。
★★★
 本人の思惑とは無関係に、性的な視線で見られてしまうことにひそかに傷ついていたスイカ。
そんな彼女の内面をわかってくれ、うまく怒れなくて作り笑いをするスイカのかわりに怒り、かばってくれた大同。


 王道と言えばとっても王道なお話です。
でも、今の高校生の女の子は、たとえば私が高校生だった20年前(!!)よりずっと、「性的な視線」を浴びることがトーゼンのようになっていることを考えると、ああこんなふうにかばってくれる男の子がいたら、本当にいいなぁ、とっても救われるよなぁ…と思いました。


★★★
 大塚英志氏は、「『りぼん』のふろくと乙女ちっくの時代」(ちくま文庫)で、70年代に『りぼん』で人気があった「乙女ちっくまんが」の恋愛観について、

「恋愛の成就が単に「好き」という告白に対しイエスと答えることではなく、誰にも理解されない私の内側を理解してくれることである、という乙女ちっく派に共通とも言える恋愛観」
(p.132)

というふうに指摘されています。
恋愛の成就は、誰にも理解されない私の内側を理解してくれること。
そんな恋愛観が、30年後のこの作品にも息づいてるんだなぁ…とも、しみじみと感じました。



 ちなみに、単行本の表題作である「ひよこロマンチカ★」は、
学校ではお笑い担当だけど実は隠れ乙女っ子の日和(ヒヨ)が、
モテ男子なのに「運命の相手との恋」を信じる乙女な恋愛観をもつ内藤と、
奇妙な「運命の出会い」をしてしまって…!?というお話。

いまふうののびのびした絵柄で、古式ゆかしき(?)少女マンガのテイストをちりばめつつ、またときにはそのことをギャグにしつつ、「少女マンガらしい」作品になってます。
そういえば、いつかたったひとりの人と運命の恋に落ちることを夢見てるモテ男子・内藤くんも、広い意味での「乙女系男子」かも。


『ひよこロマンチカ★』、作者の八田さんの初コミックスです。
posted by 川原和子 at 01:08| Comment(8) | TrackBack(1) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月09日

よかったです、「金魚奏」。

あー。
(私が思うところの)少女マンガらしいマンガを読んだなあ、と胸が熱くなりました。
ふじつか雪「金魚奏」(白泉社)。


ヒロインの飛鳥は、高校二年生。
お祭りで、太鼓の演奏をしていた雅生(まさみ)という大学生に一目惚れした飛鳥は彼に会いに行くが、雅生は、耳が聞こえない青年だった…。


もともとぶっきらぼうな性格の雅生は、聴力を失う過程で出会った和太鼓を演奏することで心の均衡を保っているところがあり、そんな雅生にまっすぐに気持ちを伝え続ける飛鳥は、なんとか彼の心に、彼の世界に入れてもらおうと努力する。
でも、ときに気持ちは行き違い、雅生を傷つけてしまうことに、飛鳥は自分も傷ついたりする。

近づきたい気持ち、傷つけたくないこころ、拒否される悲しみ、そして、伝わる喜び。

一見クールだけど年齢相応に葛藤をかかえた雅生が、少しずつ飛鳥に心を開いていく様子や、世界が広がっていくがゆえの苦しさも、さらりと、でも繊細に描かれていて、胸に迫ります。


耳が聞こえない雅生と飛鳥とは、たとえば歩きながらでの夜道では会話が大変だったり(夜道では唇が読めないから)、早口だと伝わらなかったり、いろいろもどかしさもあるけれど、
それでも伝えたい気持ちがあるから、伝える手段を探していく。
そう、「金魚奏」は、コミュニケーションということについての物語、なのだと思う。


とっても今風の絵柄なので、読み始めるまで私にはちょっと敷居が高かったのですが(ロートルマンガ読みなので…)、この「気持ちのやりとりを丹念に描く」ところは、まさに私が親しんできた少女マンガ!と勝手に感じて、嬉しかったです。


奥付の発行日は、2006年9月。
もしもまだ読んでいない方がいらしたら、そっと勧めたい。
そんな1冊でした。

http://www.amazon.co.jp/%E9%87%91%E9%AD%9A%E5%A5%8F-%E3%81%B5%E3%81%98%E3%81%A4%E3%81%8B-%E9%9B%AA/dp/4592188500/sr=11-1/qid=1165593918/ref=sr_11_1/
posted by 川原和子 at 01:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月16日

「のだめカンタービレ」のドラマ

 今日から始まりましたねー、「のだめカンタービレ」のドラマ。


うん、面白いデス!!(←のだめ口調)
上野樹里ちゃん、のだめにピッタリっすね。
個人的には、ハムこと早川くんの太り具合がすごいリアルで、ツボに入りました…。
ステキ。


あ、谷岡先生役、西村雅彦さんだったんですね。
髪があると全然イメージが違って、わからなかった(それもどうよ)…。
や、すごくよかったデス!!


私はあまりテレビが好きじゃなくて(根気がなくて、毎週決まった番組を見るのが苦手、ってのもあり…)ほとんど見ないんですが、この秋から始まったNHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」は、あの田辺聖子先生の自伝的番組、ということで、楽しみに見てます。
すっごく、おもろい(←つい、にわか関西弁に)。
毎朝、8:15からの15分間が、日々の楽しみに。


来週からは、「のだめ」も見なくちゃ。
楽しみが増えて、嬉しいです。
posted by 川原和子 at 22:28| Comment(8) | TrackBack(2) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月31日

11人いる?

以前、アニメの会社に勤めていたときのこと。

仕事中、先輩の女性社員と話をしていて、流れで「これは、数が限られるんです」と言った瞬間、何かが頭をよぎりました。
…数がかぎられる?
どうにもデジャ・ブ感のあるこのセリフ。
「数がかぎられる…」と繰り返す私に、なんと先輩も思い当たるふしがある様子。

…思わず先輩と顔を見合わせ、同時に呟きました。


「『11人いる!』」


…そう、萩尾望都先生の傑作、『11人いる!』の中に出てくるキーワード、それが「数がかぎられる」なのです。
しかし、それに同時に思い至るとは、さ、さすが先輩…!
一人じゃない…私は一人じゃないんだ!!そんな思いをかみしめ感激にひたるわたくし。
思わずお互いに見つめ合い、うむ、とうなづきあった私たちでした。


この先輩、めちゃめちゃ仕事のできるお方(すご〜く助けていただきました!)であると同時に、たいへん濃いオタクでもあらせられまして、在職中は本当にさまざまな面でお導きいただきました。
先輩が他の社員の机の上に置いた食玩フィギュアを見ておっしゃった、

「あっ!チブル星人!よくできてるよ!自立してる…!!」

という一言が、忘れられません…!!
それなのに私は、「チブル星人…?何ですかそれ?」とかぬるいことを言っていて、…すいませんでした!!(土下座)
どうも特撮系には弱くて。
…精進したいと思います(何を)。

参考:チブル星人
http://pulog1.exblog.jp/2581177/
posted by 川原和子 at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 少女マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする