2013年07月10日

NTT出版web更新!&マンガ学会に行ってきました

あ、暑いですね…!

★★★
先週末は
日本マンガ学会の大会
http://www.jsscc.net/convention/13
に参加するため
北九州へ行っており、
昨日(火曜)、東京へ帰って参りました〜。
前後に別の用事もくっつけて、
合計4泊5日のひさびさの長めの遠出となりました。

会場となった
北九州市漫画ミュージアムは
http://www.ktqmm.jp/
小倉駅のすぐそばのビルの中にあり、
決してすごく広いわけではないのに
地元と関わりあるマンガ家さんや作品が
わかりやすく紹介されている上、
マンガを読める快適空間が用意されていて
すごく素敵な場所でした。
近くに住んでたら通って
寝っ転がって(なんと寝っ転がれる場所があるのです!)マンガ読みたい…(笑)!


マンガ学会は
発表もシンポジウムも充実していて
大変刺激を受けました。

最近ずっと家にいて
あまり人に会わない(会えない)生活だったので、
ひさびさにたくさんの人にお目にかかり
直接さまざまな話をさせていただくという
とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。。

あまりの情報量に
言語化して自分の中で整理して飲み込むまで
時間がかかりそうですが、
直接人にお会いして受け取る情報の量と質の厚みって
すごいんだよな…と
改めて感じたりしています。

そして、
マンガ学会の大会、
参加者への事務的なおしらせや誘導にいたるまで
スタッフの方々の的確な心配りが行き届いていて
素晴らしかったと感じました。
こういうのって、
入念な準備と当日の臨機応変な対応の
両方があってのことだと思います。
一参加者として
「おかげさまで楽しかったです」
「ありがとうございました!」
とお礼を言いたいです。



大会でお目にかかったみなさま、
お世話になり本当にありがとうございました!
★★★
NTT出版webマガジンで
連載させていただいている
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
更新していただいてます。

今回は、
竹内友『ボールルームへようこそ』(講談社)
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/104.html
をとりあげています。


中学生男子が主人公のとっても熱い「社交ダンス少年マンガ」!!
少年マンガとしては珍しく、社交ダンスという題材でありながら、
とっても少年マンガらしい内容になっているのはどういう部分か?
ということや
この作品ならではのユニークな部分について
考察しております!
posted by 川原和子 at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月26日

雨宮まみさん新連載

ライター・雨宮まみさんの新連載がはじまりました。

●女の子よ銃をとれ
http://webheibon.jp/amemiya/

第一回めは「主役になれない女の子」と題して、
女子と容貌についての考察です。


…すごいです。

 
★★★
私の話(しかもしんきくさい)で恐縮ですが。


 ここ数年、
以前はヘタクソなりに楽しかった「洋服を選ぶ」ようなことも、
だんだん、
「自分は、何を着ても似合わないんだな」と思えて
つらくなってきてました。


鏡も見たくないなぁ〜、という状態が
何年も続いていて、
それは
体重がじわじわ増えていたのも一因だったので、
一念発起してこの春から
運動を含むダイエットをはじめ、
少し体重は減りましたが
自己評価はあまり変わらず

「デブはなおっても、ブスはなおらないからな…」

と(もちろん年齢だけはおとななので、
そんなことは
外にストレートに出したりはしませんが)、
じんわりと悲しく暗い気持ちでいたのですが。


このコラムのラストの文章を読んで、
目からうろこがおちました。


すごい。


雨宮さんのおっしゃる「美しくなりたい」ということばの定義なら、
私も、美しくなりたいです。
本当に。
こころから。


この文章を読めてよかったです。




雨宮まみさんの著書『女子をこじらせて』
「モテキ」作者・久保ミツロウさんとの対談も収録されています。

posted by 川原和子 at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月01日

NTT出版webマガジンの連載、更新。

NTT出版webマガジンで
連載させていただいている
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
更新していただいてます。


今回は、

もとなおこ

『コルセットに翼』
(秋田書店)

http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/080.html
をとりあげています。

19世紀末から20世紀はじめの英国を舞台にした
凛々しい少女たちのお話です。





ミスター・バードの声は、
私の脳内(の妄想)では
池田秀一さんです。
って、どうでもいい情報ですいません。

★☆★☆★☆

本作を私に教えてくださった
素敵な本を書かれている大学の先生は、
日本女子大学の川端有子先生。

川端先生の

『少女小説から世界が見える
ペリーヌはなぜ英語が話せたか
(河出書房新社)

という本、すごく面白いです。



十九世紀の終わりから二十世紀にかけて
欧米で書かれた少女向けの家庭小説、
『少女小説』の
代表的な作品をとりあげて論じておられるんですが、
誰もがなんとなく知っている作品たち
(「若草物語」、「「家なき娘」、「小公女」、「赤毛のアン」、「あしながおじさん」)
を作者も含めて検討しておられます。


私(1968年生まれ)くらいの世代だと
アニメの刷り込みもけっこう大きいんだな、とか、
「へぇ〜、『家なき娘』のヒロインのペリーヌって
バイリンガルのキャリアガールだったんだ!」

とか、

「『小公女』のセーラって、原作ではけっこうクセが強いんだ」

とか、発見がいっぱいあります。
しかも文章が端麗で気持ちいい。

このジャンルに興味がある方はぜひご一読を!

★☆★☆
9/6のTBSラジオの「小島慶子のキラ☆キラ」
という番組に呼んで頂いたときも、
オススメ三作のうちの一作として
「コルセット…」をご紹介させていただきました。
http://www.tbsradio.jp/kirakira/2011/09/20110906-2.html
(ポッドキャストで聴いて頂けます)
posted by 川原和子 at 05:33| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月26日

6/27(月)〜29(水)、12:00からワンセグ出演!

暑かったり涼しかったり、
温度差激しい今日この頃、みなさまお元気でしょうか。


★★★
明日から、
6/27(月)〜29(水)の三日間、
12:00からケータイ専用のNHKワンセグ2にて放映の

「ワンセグランチボックス」
という番組のマンガ紹介コーナー
「女のまんが道」に出演します。
よかったら見てみてください〜。


紹介している作品は、

6/27(月) 東村アキコ「主に泣いてます」

6/28(火) 原作:久住昌之、漫画:水沢悦子「花のズボラ飯」

6/29(水) 羽海野チカ「3月のライオン」



昨年も、6月、9月と三日ずつ出演させていただきました。
今回から番組の担当者が交替されましたが、

画面的にもマンガの面白さがなんとか楽しく伝わるように
といろいろ考えてくださり、このような形に。


……ますますわたくし、

イロモノ度が高まった気もしますが
気のせいでしょう。たぶん。



今回ご紹介した作品のうち、
「花のズボラ飯」と「3月のライオン」は、
NTT出版の連載でもご紹介しています。
●「花のズボラ飯」
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/070.html

●「3月のライオン」
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/074.html

また、東村アキコさんの作品「海月姫」もとりあげております。
●「海月姫」
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/047.html


【関連】
過去のエントリ
2010年06月07日
●本日より、ワンセグの番組に出演します!
http://mangalove.seesaa.net/article/152454645.html
2010年09月10日
●9/13(月)〜15(水)、ワンセグ出演します!
http://mangalove.seesaa.net/article/162156988.html
番組表はこちら。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/ch.cgi?area=001&date=2011-06-27&tz=now&ch=35
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/ch.cgi?area=001&date=2011-06-28&tz=now&ch=35
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/ch.cgi?area=001&date=2011-06-29&tz=now&ch=35
posted by 川原和子 at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月20日

NTT出版webマガジンの連載、更新しています

しばらく更新が滞っておりました。
あらためまして、
3月11日の東日本大震災にて被災なさった方々に
心からお見舞い申し上げます。


私は当日、東京の自宅にいて、
幸い怪我等はありませんでしたが、
自室の本棚の上にのせていた雑誌等がほぼすべて落下、
本棚の一番上の本も落下して床に散乱しました。
台所においていた花瓶が二つ割れたほかは
大きな被害もなかったのですが、
クローゼットや作りつけの棚などは
中身がかなりゆすられて手前に出ていて、
扉を開くとものが落下してきたりして、焦りました。


東京で暮らしていると、震災以降、
(現在は行われていませんが)計画停電が行われたり
節電でコンビニやスーパーの照明が暗くなっていたり
急行の電車が運行をみあわせていたり
スーパーの棚の商品が(一時的に)ごっそり減っていたり
余震が(これはいまだに)続いていたり…と
「目に見える形の変化」がいっぱいあるのですが、
先々週、法事で福岡に行ったら
まったく関東とは様子が違っていて
変な言い方ですが
「震災前の世界」が続いている…という
すこし不思議なかんじがしました。

日本は、狭いけど広いんだな、ということを実感します。


被災された方々が辛い状況下にいらっしゃることを思うと
日々、胸が痛みます。

現実的には
自分にいまできることは
ささやかな寄付くらいで
はがゆい面もありますが、
自分に出来ることを
なるべく粛々とやっていくよう
心がけていきたいと思います。


★★★
遅くなりましたが
NTT出版webマガジンで
連載させていただいている
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
更新していただいてます。


今回は、
ワタナベ・コウ『裁縫女子』

http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/073.html

をとりあげています。


不器用な私からはとてもまぶしい存在の
「裁縫女子」の著者が描かれたエッセイマンガです。

既製品が安価に出回るようになり
たしなむ人が少なくなってしまった「裁縫」ですが、
裁縫を愛しつつも、
そこにまとわりつきがちな思いこみを
かろやかにふりはらう視点も感じる、
茶目っ気と鋭さ、
そして合理性をあわせもった方の作品だと思います。
posted by 川原和子 at 09:52| Comment(1) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月04日

湯の国WEB 「湯煙コラム」書かせて頂きました

 今年はひときわ寒さ厳しい冬ですが、
昨日くらいからちょっと寒さがゆるんでありがたいです。
1月終わり頃は、
あまりの寒さに、
一日複数回お風呂に入ってしまったわたくしです。
やっぱ、お風呂がいちばん暖まりますね…!!


さて、このたび、

東京ガスさんの湯の国WEB 「湯煙コラム」
を書かせて頂きました。

東京ガス 湯の国WEB 「湯煙コラム」
http://www.yunokuni.com/index.html

●高級老舗旅館で異文化温泉体験

http://www.yunokuni.com/2011/02/post-175.html


奮発して高級老舗旅館に泊まったら
そこの温泉で意外なピンチに…!!
という話を書いております。


このコラム、
歴代の執筆者がめちゃ豪華なので
よかったらのぞいてみてください。






★★★
出演させていただいた「MAG・ネット」
オトナ女子マンガの回、

本日BS-2(と、BS-hi)にて再放送です。
こちらもよろしければ。
http://www.nhk.or.jp/magnet/program.html
再放送スケジュール
2月4日(金)15:00〜15:44(BS2)
2月4日(金)24:20〜25:04(BS hi)
2月9日(水)17:00〜17:44(BS hi)

★★★
NTT出版webマガジン
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」

久住昌之:作・水沢悦子:画
『花のズボラ飯』(秋田書店)

http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/070.html

もよろしくお願いします。


今回はぜひ、
伊藤剛さんの連載とあわせてお読み下さい!
●『マコちゃん絵日記』 うさくん (茜新社)
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/069.html


★★★
たまたま、
お仕事の公開時期が1月末と2月の始めに重なっただけなんですが、
なんかすごく仕事してるみたいで
嬉しい…(←完全に気のせい)。

まさに朝三暮四を地でいくわたくしです。

ウキー!!(申年生まれだし)
(だからといってサル並でいいのか…?)
posted by 川原和子 at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月30日

4月30日の朝日新聞に『銀魂』広告!!

ちょっと奥さん!!

今朝の朝日新聞、もうご覧になりました?


1面の「天声人語」の隣から
テレビ欄まで、

全8箇所に『銀魂』の広告が……!!


…さすが銀さん、

朝日の1面でハナほじってますが
まあそれはさておき、
購読されてない方でご興味のある方、
ぜひお買い求めを。
テレビ欄には四コママンガ「となりの坂田くん」(的なもの)も掲載されてます…!!



そう、3月でアニメが終わって寂しかった銀魂ファンのわたくしですが、
現在、『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』
公開中。

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/gintama/


さっそく見に行きましたが、
平日昼間だったにもかかわらず
なかなかの入りでした。


私はあまり劇場で笑ったりとかできない
おとなしすぎでつまんない日本人の典型みたいな観客なんですが、
隣に座った男子(20代くらい?)が
ヒジョーに反応のよい方で大笑いしてくれてたので
なんか楽しかったです。
劇場版でも「銀魂」は「銀魂」でした!!


私の場合、
「銀魂」にハマったのは、知り合いのライター・U田さんが
アニメDVDや本を貸して下さったのがキッカケだったんですが、
そのとき貸して下さったのが
テレビの「紅桜篇」とその後日談部分だったので、
ついに劇場版になって、非常に感慨深いです。


以後、U田さんを私の「銀魂」師匠と仰いでおりますが、
師匠は舞台挨拶もきっちりご覧になったそうです。
さすが師匠…!!(←松陽先生を見上げるカンジで)
ちなみに私の劇場版チケットは
師匠がジャンプフェスタで購入してきて下さったレア版です
(し、師匠――!!ありがとうございます…!!)。


あっ、ついで(?)に
NTT出版webマガジンの連載で
過去に私が書かせて頂いた『銀魂』評にも、
こっそりいじましくリンクを。

http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/025.html
posted by 川原和子 at 09:05| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月17日

『サザエさんうちあけ話』は面白い

 NHKの朝の連続ドラマで水木しげる先生の奥様の自伝『ゲゲゲの女房』がドラマ化され
毎日楽しみにしているのですが、
マンガ家さんの自伝のドラマ化、といえば、
私の場合、
「マー姉ちゃん」
が浮かびます。

『サザエさん』で有名な、長谷川町子さんの自伝、
『サザエさんうちあけ話』のドラマ化でした。


いまウィキペディアを見てみたら、
1979年4月から9月までの放映だった模様。
●マー姉ちゃん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E5%A7%89%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93

…ってことは、私は小学5年生のときの放映です。

毎日見てたわけではないと思いますが、
記憶に残ってると言うことは見たことはあったのかな。
小学生がどうやって見てたんだろ。
8時15分からなんて、小学生には見られないですよね。
まだうちにビデオはなかったはず。
謎だ…。


ま、それはさておき、
原作の『サザエさんうちあけ話』は
ハードカバー版がうちにあって、
面白くて何度も読んでました。


『ゲゲゲの女房』を再読した勢いで
モーレツに『サザエさんうちあけ話』が読みたくなり、
文庫版を引っ張り出して、ひさびさに再読。





いやぁ〜、やっぱ面白い!!


絵が好きな14〜5歳の女の子だった町子さんが
「アー、田河水泡のお弟子になりたいなァ」とつぶやいたら
それを聞いたお母さんが、
弟子入りさせるために町子さんを
田河先生のお宅につれていかせちゃう、
というのが、すごい。
お母さん、大胆なお方です。


ちゃんと弟子にしてもらえちゃったりして、
そのあたりのいきさつや
田河先生のお人柄の話なんかも楽しいのです。


大人になってからのお話もどれも面白いんですが、
動物好きの町子さんのところに
ある人がもちこんだイギリスの犬が

「ウィリッシュ・コーギー・ペンブローク」

だったりして(朝日文庫p.62)

「えええー、長谷川さん、
そんなに早い時期にコーギー飼ってらしたんだ!!」

と驚きました。
私はそんなに動物好きってわけでもないのですが、
コーギーは大好きなんでつい、反応してしまいました
(賢そうな顔と、胴長短足な体のアンバランスさが
すごくカワイイ。最近は日本でもすっかり
メジャーな犬種ですね…)。


●コーギー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AF


長谷川家は
お父さんも早くに病死。
長じて三姉妹のお姉さんと妹さんは結婚されますが、
お姉さんの旦那様は戦死、
妹さんの旦那様も30代で病死。
町子さんは独身。

…というわけで、
長谷川家は
母・三姉妹・妹さんのお嬢さん二人、という構成。


そのため、人から
「おたく、パパがいらっしゃらないから、その点何かとマイナスよね」
「そうよ、ママが三人いらっしゃるようなもんですもの」

<しんせつからか、おせっかいか、しばしばこのコトバを耳にしました。>とのことですが(文庫p.118)
妹さんが高名な心理学者にたずねたところ、

「それはちがいまう。
お宅はお母さまが三人ではなく、お父さまが三人なのです」

とおっしゃっていて、
これは面白い指摘だなぁ〜と思いました。
長谷川さんも
<さすがに、名言です。
妹の洋子も、コドモが中学上級のころから、姉妹社の片ぼうかついで、はたらいていますので、
三人共、思考 発想、行動すべてが父おや的なのに
気づきました>

と書かれていて、これも興味深い。

さすが長谷川町子さん。
年月を経ても色あせない面白さを持つ自伝だと思います。



「マー姉ちゃん」も、見てみたいなぁ。
posted by 川原和子 at 06:54| Comment(2) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月26日

『ガラスの仮面』44巻

 みなさま、もうお買い求めになられまして…?

ガラスの仮面 44 (花とゆめCOMICS)

※画像がないのでなにがなんだかわらないかもしれませんが
クリックすると『ガラスの仮面』44巻に
とびましてよ…!!


まだの方、お急ぎになって!!



あと、連載で読んでいるにもかかわらず、
『ひまわりっ』11巻が面白すぎでした。
マジで吹き出す5秒前(古…ッ)(「吹き出す」って単語もどうなのか)。

ひまわりっ~健一レジェンド 11 (モーニングKC)


以上、
本日は
言いたいことだけかいつまんで
言って去ります。
サーセン。
posted by 川原和子 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月04日

川原泉先生もアニメ「銀魂」にハマっておられたとは

人に教えて頂いたのですが(ありがとうございます!)、
ジャンプスクエアの
書店員イチ押し作家直撃インタビュー完全版サイト
http://jumpsq.shueisha.co.jp/contents/topic-interview/index.html
に、
川原泉さんのインタビューが。

第1回 最近購入したマンガ
http://jumpsq.shueisha.co.jp/contents/topic-kawahara/index.html
第2回 仕事とオフタイムの過ごし方
http://jumpsq.shueisha.co.jp/contents/topic-kawahara/index2.html


…で、「最近購入したマンガ」の方で、こんな発言が。

アニメでは『銀魂』をTVで観て、あまりの面白さにハマってしまいました。録画コンプリートを目指していたのに、シーズン3が放映されなくて、仕方なくDVDまで買いました。



……な、なんと、
川原先生も

アニメ「銀魂」にハマっておられたのですね…!!


でも鹿児島ではシーズン3は放映されなかったと…。
…ひさびさに「地方ではすべての番組が
放映されるわけではない哀しみ」を
思い出しました!!(地方出身)

ちなみにアニメ『銀魂』、
東京では木曜六時、テレビ東京系で
シーズン4が(原作に追いつきそうで苦しそうですが…)
絶賛放映中です。
http://www.sunrise-inc.co.jp/gintama/main1.html

お、応援しています…!!

★川原泉先生の作品(「真実のツベルクリン反応」)も
とりあげさせていただいた、
マンガに関する過剰な愛あふれるエッセイを集めた拙著
『人生の大切なことはおおむね、マンガがおしえてくれた』
も、
なにとぞよろしくお願いします。
人生の大切なことはおおむね、マンガがおしえてくれた


【関連過去エントリ】
2008年04月03日
●今日放映のアニメ『銀魂』
http://mangalove.seesaa.net/article/92081884.html


2008年07月31日
●いい年ですが銀魂が大好きです
http://mangalove.seesaa.net/article/103917990.html


★NTT出版webマガジン・おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
『銀魂』をとりあげた回はこちら
        ↓
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/025.html
posted by 川原和子 at 10:54| Comment(0) | TrackBack(2) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月31日

ウィング関先生のペンネームの由来って

ねぇ知ってる…?(「豆しば」のCM風に)

東村アキコ『ひまわりっ』(講談社)に登場する、
三国志をこよなく愛する同人作家

ウィング関先生。


私はウィング関先生の大ファンなんですが、
あのお名前の由来って、
先生の愛する

関羽

から来てるんですね………!!!


つまり、

関羽
 ↓
関+羽
 ↓
関+ウィング
 ↓
ウィング

です………!!!


ってアレ?
私以外の『ひまわりっ』読者はみなさん
もうとっくに
ご存じでしたか………?



私は最近知り合ったステキ腐女子(『三国志』好き)の方が
『ひまわりっ』を未読だとおっしゃったので、
ウィング関先生の魅力を熱く説明したのですが、
そのときにサラッと、

「あ、関羽が好きだから

ウィング関

なんですねー」

と指摘されて、初めて気がつき

「キエ――――!!
本当だッ!!

い、い、いままでまったく気づかなかった自分

氏ね――――!!」

と思いました。


東村先生、関先生、……察しが悪くて
ホント、すいませんでした…!!


…いえ。
ただ、
そのことをみなさんにお知らせしたかった。
それだけなんです……。
「豆しば」風に……。

ウィング関先生見参!!の『ひまわりっ』9巻表紙
ひまわりっ~健一レジェンド 9 (モーニングKC)


★★★
NTT出版webマガジンで
伊藤剛さんと交替で連載させていただいている
おすすめマンガ時評
「此れ読まずにナニを読む?」、
更新していただいてます
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/comic/039.html


今回は、

『ファンタジウム』 杉本亜未 (講談社)

をとりあげています。
よろしかったらご覧下さい。


そして読んでくださった方からは
あたたかい御言葉をいただきつつも
売り上げ的に
苦戦中(ゲフッ……)の拙著も
なにとぞよろしくお願いします!!
人生の大切なことはおおむね、マンガがおしえてくれた
posted by 川原和子 at 15:29| Comment(2) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月22日

奄美に行ってきました

 7/18(土)〜20(月)、東京から奄美へ行ってきました。

このイベント目当てです…!!


1. 少女マンガ特別展示会:
「岡野玲子&萩尾望都&美内すずえ三人展」 
(あいうえお順表記)
(文化センター振興会館にて開催:7月12日〜7月26日)


どーですか、このゴーカなメンバー…!!


昨年、日本でも巡回した
『少女マンガパワー!』展は、北米で行われたものがもとでしたが、
その発案者である徳雅美さん(大学の先生です!!)と昨年、お目にかかった際、
この催しのお話を伺い、
「こ、これは行かねば……!!」
と、カッテに固く決意していたのでした。


今回、
私が聴かせていただいたのは、このイベント↓の1)と2)。
http://www.csuchico.edu/~mtoku/amamina/events_jp.html

1) 対談: 萩尾望都 X 徳雅美 (7月19日 午後1〜2時)
2) 講演: 岡野玲子 (7月19日 午後3〜4時)
3) 対談: 美内すずえ X 島んちゅ (7月25日 午後1〜2時)



ものすごく近い距離で
萩尾先生の自著解説を伺えたり、
岡野先生の貴重なお話を伺えたり、
原画を見られたり、と
たいへん感激いたしました……!!

奄美の自然もすばらしかったです。


…で、奄美といえばもうほんのちょっとすると、
皆既日食の時間なのですが。



諸般の事情で皆既日食を前に東京へ戻ってくる日程で
奄美へ行ってきたわたくし。

この日程を話すと、ほぼ全員の人に

「ええええええ!?
皆既日食見ないで、
何をしに行くの!?」


と言われましたが、
私としては

先生方の講演が聴けたのでいいんです!!

コレが私のメインイベントなんです……!!(キッパリ)
(美内先生の講演は日程が離れていたので
参加断念。聴けなくて残念でした…。)


徳さんはじめ
お世話になったみなさま、
旅の仲間になってくださったみなさま、
なにかとご面倒をおかけしましたが
本当にありがとうございました!!
posted by 川原和子 at 09:38| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月12日

けらえいこさんのHPで

以前、
けらえいこさんの『あたしンち』13巻に
大島弓子さんの作品にふれたところがありますよ!!
すごいですよ!!
という内容のエントリを書きました。
2009年05月22日
「さようなら女達」部
http://mangalove.seesaa.net/article/119992193.html


…そしたらなんと、

けらえいこさんが、

HP

とりあげてくださっています……!!
http://www.keraeiko.com/index.php?itemid=178



ひぇー、ビックリ。
ありがとうございます……!!
ネットってすごい……!!


『あたしンち』13巻に「さようなら女達」部のことが
のっていますよ、と教えてくれた方と
「ほとんど反応がなかったなんて、意外ですよね」
と驚いた次第です。

あの模写っぷり、ホント、すごいんですよ……!!!!!

未見の方はぜひご覧下さい。


私も、大島作品好きの方に会うときは必ず
「『あたしンち』13巻、すごいんですよ!」と
地道に報告することにしている次第です
(ヒジョーにアナログでスイマセン…)。
posted by 川原和子 at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月22日

「さようなら女達」部

 私としては、ちょっと意外だった組み合わせ。


 読売新聞日曜版に連載のけらえいこさん『あたしンち』。
その単行本13巻に、
大島弓子さんの「さようなら女達」にからめたエピソードが
登場します。
あたしンち 13


みかんちゃん一家のお隣には、マンガ家さん(女性)が住んでいます。

で、みかんの後輩のカレがそのマンガ家さんのファンで、
せがまれてみかんは
後輩とそのカレをつれてある休日、お隣にお邪魔し、
サインなどもらいます。


武道のマンガを描いている(らしい)そのマンガ家さんに
ファンであるカレ(後輩の)は、
先生自身も武道は長いんですか?高校時代のころからとか?
と質問しますが、その問いに、
「高校時代はフツーに漫研だったの」「バリバリ少女マンガ」
と答えるマンガ家さん。


しかも、なんとその漫研は、

「女子ばっかり4人で別名・大島弓子部

「さらに別名『さようなら女達』部

だった、と言う彼女。


とにかく大島弓子作「さようなら女達」に憧れていた漫研(大島弓子部)メンバーは、
「さようなら女達」の作中の、
マンガ家をめざして投稿する高校生の女の子のセリフやシーンが
完全に頭に入っていたとのこと。
そしてたとえば、自分たちが同人誌を作るときなんかに
友達の家に泊まり込みで作業していたときなどに

「わーっ」
「外があかるくなってるーっ」
「外があかるくなってるーっ」


…と、
作中のセリフをみんな同化して言いたい、やりたい
(そしてみんなで盛り上がる)、
…そんな部だったそうです。


私はお恥ずかしいことに、
『あたしンち』13巻にこんなお話が載ってるよ〜と
人から教えて頂いて知ったのですが(ありがとうございます)、
教えて下さった方は、

「これは自分か?と思いました」

とおっしゃってました。
………マンガ好きなら……気持ちがわかるか方も、
多いんじゃないでしょうか……。


ちなみに『あたしンち』に出てくる「さようなら女達」のシーンは
奥付ページによると、
けらえいこさんが「著作者の許諾を得て模写」されたそうですが、
かなりの再現率で、驚愕しました。

★★★
私の場合は「さようなら女達」部とはちょっと違うかもしれませんが、
自分の中にインストールされてる名台詞ってやっぱりあります。


数年前、つれあいとバーガーショップに入った際、
夫が、

「最近こういう脂っこいものはキツくなってきたなあ。

胃が受けつけないというか」

と言ったんですが、
私はすぐさま『あしたのジョー』の金竜飛のセリフを思い出し、

「あははははは!胃がうけつけないのだよ!

と、一人でバカ受け。
そばであっけにとられる夫。




…いや、すいません。
笑うような台詞でもシーンでもないんですが、
つい笑ってしまったのは、
島本和彦氏による「あしたのジョー」と「ガンダム」の混合パロディマンガ・

「あしたのガンダム」

も混ざって思い出してしまったせいかも…しれません……
(「あしたのガンダム」は、島本和彦『炎の筆魂』朝日ソノラマ刊 所収です)。

※説明しよう!

島本氏の描いた「あしたのガンダム」では、
「あしたのジョー」における金竜飛が
幼い頃からの餓えと悲惨な体験で少量の食べ物しか食べられなくなった、と語る

「はっきり言えばこれ以上 胃がうけつけないのだよ」

という名台詞を、トミノ台詞調にした、

「はっきり言ってこれ以上は胃がうけつけんのだよ!」

という言葉を、ランバ・ラルが言い放つのであります。



あと、過去エントリでもわたくし、
「あしたのジョー」の紀ちゃんのセリフを
引用(?)してますね……。
http://mangalove.seesaa.net/article/114866171.html


もしかすると私は、
たった一人で「あしたのジョー」のセリフを日常で演じる、
そんな

「一人『あしたのジョー』部」

なのかもしれません………。


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posted by 川原和子 at 13:17| Comment(3) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月05日

『昆虫探偵ヨシダヨシミ』

 うーん。
なんともいえない味わいの、
脱力ギャグマンガを読みました…。


『昆虫探偵ヨシダヨシミ』。
それは、
さまざまな昆虫からの依頼(浮気調査・行方調査・悪質行為被害の立証等)に応えてくれる、
都内唯一昆虫専門探偵である…!!

インコのピータン・犬のムギとともに調査にあたる吉田ヨシミの奮闘と、
そこに浮かび上がる生々しい人間…じゃなかった、
昆虫模様
なんともいえず面白い…!!
昆虫の生態も分かって勉強にもなる!!(ような気がする)



『モーニング』にときどき掲載されていた本作が、
ついに単行本にまとまった!!
…とのことですが、
最終頁の初出&一口メモを見ると、
その「ぽつぽつ掲載」ぶりが…わかります…
(2003年から断続的に掲載されてますが、
2007年には1本も掲載されていないという…あわわわ)。


面白いのに、
地味――に掲載されていたいきさつから
あまり知られてないような気がするので
こっそりここでお知らせを。
単行本、出てますよ。
そして、面白いですよ…?


個人的には、
「5匹め」のラストのコマの主婦同士の会話、

「いやァ 何アレ 奥さん ちょっと110番して」
「いやァ怖い 奥さんして」

というやりとりのすごいリアリティに、
昆虫に対するのと同じようなスルドさで人間を観察しておられるとおぼしき
作者の方の眼力を感じました。


部数もあまり多くないみたいなので(あわわわわ)、
書店で見かけたらスバヤく手に取ってみて下さい。
あと、「ヨシダヨシミ」は作者名じゃなくて登場人物の名前ですので!!
作者は青空大地さんですので!!

そこんとこ、ご注意を。



posted by 川原和子 at 21:53| Comment(2) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

【訃報】赤塚不二夫さん、死去。

 昨日、マンガ家の赤塚不二夫さんが亡くなりました。

朝日
赤塚不二夫さん死去 「おそ松くん」「天才バカボン」
http://www.asahi.com/obituaries/update/0802/TKY200808020315.html

読売
おそ松くん・バカボン…「ギャグの神様」赤塚不二夫さん死去
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20080802-OYT1T00734.htm

毎日
訃報:赤塚不二夫さん死去 おそ松くん、天才バカボン
http://mainichi.jp/select/today/news/20080803k0000m040075000c.html


★★★
今年の5月に、
有志で青梅の赤塚不二夫会館に行ってきたのですが、
そこでつくづくと

「赤塚さんは、こんなにも長く愛されるキャラクター
ものすごくたくさん生み出した人なんだなぁ」

と感じました。

バカボンのパパもそうですが、
レレレのおじさんの
デザインとしての完成度とかもホント、すごいと思います。



昨日のエントリでお伝えした講座の講師の一人、
元編集者の丸山昭さんのコメントが
読売のこの記事で掲載されています。
●赤塚さん超えるギャグもう出ない…死を悼む仲間たち
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20080802-OYT1T00948.htm



そして、赤塚さんと言えばトキワ荘のメンバーであったことと同時に、
売れっ子になってからのさまざまな分野の人々との交遊も
伝説的でした。



『ダ・ヴィンチ』08年8月号で、
「チーム男子を語ろう朝まで!」という座談会において、
能町みね子さんが、タモリのデビュー時のエピソードを紹介されて

「タモリと赤塚不二夫たちが、理想のチーム男子です」

とおっしゃっていました。
馬鹿騒ぎや、才能に惚れ込んでの(決してベタベタしない)献身
そして、それらが産み出すもの。

いろんな意味で、
突出したあり方をされた方だったんだな、と思います。


私自身は、
なんといっても『天才バカボン』が好きでした(単行本で愛読しました)。


ご冥福をお祈りします。
posted by 川原和子 at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月31日

いい年ですが銀魂が大好きです

…って、
べっ、別に私のことじゃないんだからねっ!!



…え?私の年齢?

少年ジャンプと同い年、って言ってるでしょーがァァアアア!!



…となぜかツンデレ+逆ギレ気味で登場。
すいません。
暑さで情緒不安定で。
なんでも暑さのせいか。
ホントすいません。


えーと(と、気を取り直して)、
7/25のエントリでも触れましたたわが銀魂師匠・ライターの上田神楽さんから
読売新聞web版「大手小町」の人生相談(掲示板)コーナーに
こんな記事があった、と教えて頂きました。


●いい年ですが銀魂が大好きです
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2008/0407/177557.htm?g=08



………同志……ッ!!!



そして、コミックスの字が細かすぎて読めない、という

大人ならではのコメントに、



まぁたしかに『銀魂』は、

「日本一セリフが多くて笑える漫画だアァァ!!」

というオビがついてたくらいで、
こまかい文字がすっごく多いので、
特に、アダルト世代には、こまかい文字が読みづらいところはあるんですが。


いやいやいやいや、私はまだ読めてるんですよ?(必死)
でもかなり土俵際ギリギリっつーか、
……こころは少年(少女)でも
肉体は……ねェ……。



とまあ、
なんか切ないかんじになってしまいましたが、
いや、
なんだかほんわかと心和む
嬉しい内容だったのでした。
posted by 川原和子 at 11:31| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月22日

【自分メモ】福田里香さんの『Olive』記事掲載号

 以前、このブログでご紹介した『まんがキッチン』の著者・福田里香さん。
http://mangalove.seesaa.net/article/37314186.html

このエントリ↑でも書きましたが、
いまはなき『Olive』という雑誌の記事で、
福田さんが選んでおられたマンガ作品のセレクトのスルドさに

「むぅ、福田さん、ただものではない…!!」

と戦慄(笑)したのですが、
その掲載号の『Olive』、自室から発見(発掘?)しました!!


1999年5/18(390)号でした。
99年かぁ!!
もう10年近く前なのですね。


「料理研究家の、想像力のヒミツ。」
というタイトルの小特集で、
福田さんのページは
「私の発想のルーツ、まんがに再び夢中!」
として、
「いとお菓子まんが家BEST6」を挙げておられました。


セレクトは、
大島弓子『いちご物語』、萩尾望都『ケーキケーキケーキ』、高野文子『棒がいっぽん』、
安野モヨコ『ハッピー・マニア』、えみこ山『抱きしめたい』、よしながふみ『こどもの体温』
(99年当時はまだ知る人ぞ知る、という存在だった
ラスト2作のセレクトに、当時激しく驚愕したのでした)。


この記事には、
福田さんの自宅キッチンの写真も掲載されているのですが、
冷蔵庫のお隣のエレクターが本棚になってるんですよね。
この写真につけられたキャプションと、福田さんのコメントがまたすごいんです。

福田さんの自宅にあるキッチン。左端にある本棚に注目!
料理本とまんがが一緒くたになって置いてあります。
「摂取することで満たされる部分が同じだから、私的には何の違和感もなし」



料理とまんがは、満たされる部分が同じ。
ふ、深い…!!
このキャプションも大変、印象的でした。

★★★
こっそり告白(?)すると、
実は私、昔の『Olive』、
処分しがたくて、まだ20数冊手元においているのでした。


「いや!!大富豪じゃないんだから、関東圏は空間代が高いんだから!」
「雑誌なんてとっておいてもキリないんだから!!」

と自分に言い聞かせて、
断腸の思いでこれまでちびちびと処分してきましたが、
どうしても捨てきれないものが20数冊、残っております…。


実際、この号も、表紙は

「●かわいいミニチュア大図鑑
大好き!スモール・ビューティーズ。」

という特集にあわせて、
うすいピンク地に、9つの写真がレイアウトされてるのですが、
すべてミニミニ雑貨の写真で、すご――くかわいいんです。
物理的な薄さも、紙質も、デザインやレイアウトも、大好きでした。
捨てられません。





だから……片づけ下手なんですね……がくり。


半分、自分メモもかねて。
posted by 川原和子 at 14:13| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月20日

『週刊少年ジャンプ』40周年記念号発売中

暑いですね…。


とテンション低めに始まってスイマセン。
暑さに弱いとです。
大目に見てやってください。


ところで昨日は、
コミックマーケットカタログとか『さよなら絶望先生』新刊(14巻)とか
いろいろ買って帰ってきました。


なんせ私の住んでるマンションは駅からけっこう遠いので、
コミケカタログの重さで
指がひきちぎれそーでした………。
時間がたつごとに効いてきます。
いや!!カタログだから重くない重くない!!(←自己暗示)
と自分を騙して、
なんとか家まで持ち帰りました!!


あと、
『絶望先生』……スゴいですね。
久米田先生トばしすぎ
さすがデス!!
コミックス折り返しの「全巻までのあらすじ」もスゴいが、
最後の

「絶望文学集-社員の下-

もスゴすぎです。社員の下て。
個人的には百四十話の「言葉のある世界」に感銘を受けました
(ソフトに言い換え……大事かも……)。
さよなら絶望先生 第14集 (14) (少年マガジンコミックス)



…と、なぜか『絶望先生』のことを書いていると
だんだん心の暗黒面の扉が開きそうになってくる(?)ような気がするので
あわてて話題を変えて、
今週の『週刊少年ジャンプ』は40周年記念号です。
これまでの歴史を振り返るゴーカ企画目白押しなので、
ジャンプファンはお見逃しなく。
あと、今週のジャンプはいつもと違って土曜発売なんで、
もう売ってますよ〜〜!!


表紙をめくると、時代時代の代表作が紹介されているのですが、
最初の所にでっかく本宮ひろ志『男一匹ガキ大将』が。


私は何度か書いてるように
『少年ジャンプ』創刊の年に生まれたので、
当然、リアルタイムでは『男一匹…』は読めてないんですが(赤ん坊だったしな…)、
あとから(小学生か、中学生のとき)文庫版で読みました。
途中で株の話とか出てきてビックリしたものですが、
本宮ひろ志先生って最初から青年誌的価値観
(=社会で「強い」ってのは、腕力じゃなくてカネだ!!)のセンスを
もっておられたのだなぁ…と今さらながら思います。


ちなみに
『ユリイカ臨時増刊号 腐女子マンガ大系』という本に掲載して頂いた
私の書いた
「やおい心をくすぐるもの 妄想という名のプチ創作」
という論考で、
『あしたのジョー』と『男一匹ガキ大将』を例に挙げて
やおい心について論じております…。
ご興味のある方、ごらんになってみて…くださ…い…(だんだん小声に)。
ユリイカ 2007年6月臨時増刊号 腐女子マンガ大系


最後はなぜか宣伝に。


あと、同じく『腐女子マンガ大系』にも執筆されている
オタクカルチャー・ジャーナリストの渡辺由美子さんが
私のアホ造語「やり場のない発見」についても
ブログでとりあげてくださってます。
渡辺由美子の「心の眼鏡が外せない」
「やり場のない発見」
http://meganeya.sakuraweb.com/2008/07/post_25.html
ありがとうございます…!!


そう、私の日常にはよく、「やり場のない発見」があるとです。
誰かに言いたい!!
でも誰に言ったらいいのかよくわからない!!

そんな「やり場のない発見」を
ネットに書いて発散。
………インターネットがあって…よかったです。
posted by 川原和子 at 11:41| Comment(2) | TrackBack(1) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月11日

『母は娘の人生を支配する』

この春に発売されました、
斎藤環さんの
『母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか』(NHKブックス)
という本があります。

母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス 1111)

語るのが難しい母と娘の関係に斬り込んだ、たいへん示唆深い本です。
少女マンガに興味のある方は、
第二章の『少女まんがと「母殺し」問題』は必読かと思います。


精神科医である斎藤環氏は、
『戦闘美少女の精神分析』というオタクに関する著作をおもちであり、
また野火ノビタ氏の『大人は判ってくれない』におさめられている対談や解説でも
「やおい」について言及しておられます。


今回の本でも、母と娘の関係の複雑さと関連しつつ、
「やおい」にもかなりつっこんだ言及がされています。
個人的には、「やおい」に関しての以下の説明に共感しました。


 「やおい」というジャンルの成立に関する私なりの見解は第三章で詳しく述べますが、私はこのジャンルの成立においては、対幻想からの逃走と、純粋な関係性だけがもたらす享楽の追求が重要であると考えています。(p.101)
(強調は引用者による)



 特に、

「純粋な関係性だけがもたらす享楽の追求」

というご指摘には「そうそうそう!」と膝を打ちました。


また、多くの場合、女性が創作して女性が楽しむことが多い「やおい」に描かれるのは、
なぜ「男同士の愛」なのか?という(非常に多くの人が抱く)問いに対して、
斎藤氏は、次のように説明します。


 ではなぜホモセクシュアルなのか?ここで詳細に語ることはしませんが、私はそれがフェミニズム的な意識に根ざしているとは思えません。むしろ快感原則を追求していくうえの、純粋に機能的な要請による、と考えています。
 どういうことでしょうか。ひとつには、女性キャラクターを徹底して排除するためです。女性キャラクターの存在は、純粋な関係性の享楽にあっては不純物でしかありません。それはなまじ読者と同性であるがために、女性視点への同一化を誘いやすい。それはしかし、自由な同一化を行ううえでは、つまずきの石でしかないのです。
 もうひとつの理由として、「攻×受」の関係性を純粋かつリバーシブルに展開するには、男性同士の組み合わせしかありえない、という点も重要です。これは一人の男性が、その身体的な構造上、「挿入する側」と「される側」をともに兼ねることができる、という意味でもあります。(p.137)



かつて私がNIKKEI NETの連載でボーイズラブをとりあげたときには、
http://woman.nikkei.co.jp/culture/lecture/lecture.aspx?id=20050101sb316sb

<「性差をなくしたところで、恋愛の話が読みたい」という(ヘテロセクシャルにとっては)無茶な願いをかなえてくれるのがボーイズラブ>

という意味のことを書いたのですが、
この斎藤氏の説明は、

「じゃあ、なぜ男同士?」

という疑問に対しての、
かなりクリアな説明なのではないかと思います
(もちろん、最近のボーイズラブ作品には、
女性が主要な登場人物として描かれるものも増えてきているので、すべてこうだ、
というわけではありませんが)。




 そして、以下のご指摘には「おお!」と思いました。


 母親の価値規範の影響は、父親のそれに比べると、ずっと直接的なものです。母親は娘にさまざまな形で「こうあってほしい」というイメージを押しつけます。娘はしばしば、驚くほど素直に、そのイメージを引き受けます。この点が重要です。価値観なら反発したり論理的に否定したりもできるのですが、イメージは否定できません。それに素直に従っても逆らっても、結局はイメージによる支配を受け入れてしまうことになる。母親による「女の子はかくあるべし」という、イメージの押しつけの力は馬鹿にできないのです。(p.109)
(強調は引用者による)



  ここで語られているのは、母と娘の間のことですが、そこを離れても、


価値観なら反発したり論理的に否定したりもできるのですが、イメージは否定できません

というご指摘は、
映像時代を生きる私たちの社会全体に通底するものだなぁ、と感じました。


実はつねづね、
拒絶を意味するものして、
なんて残酷な言葉なんだろう、と私が思っているのが

「気持ち悪い」

という言葉なのですが、
まさにこれは「イメージ」と密接に結びついているが故に、
誰かに対して投げつけられたとき、
「反論」してもくつがえせない、「反論」が意味をもたない、という点で
強く徹底した残酷さをはらんでいる気がしていました。


否定が難しいがゆえに
本来、非常に「取り扱い注意」なはずの「イメージ」というものが、
ものすごく大きな力をもっている、
ということに自覚的になると、
そのことで、いろんなことが、
クリアになってくる気がしました。




ハンディで軽い本ですが、内容は濃く、入手しやすい価格も嬉しいです。
表紙は、よしながふみさん。

こういった問題に感心のある方には
ぜひ手にとってみて欲しいです。

★★★
 実は、斎藤さんには、
研究会等のつながりでほんの少しだけささやかすぎる助言(ともいえない程度のささやかさです)させていただいたところ、
なんと贅沢なことに、
斎藤さんから今回、ご献本いただき(ありがとうございます!)、
あとがきの謝辞で名前まで挙げて頂き(しかも、藤本由香里さんと、金田淳子さんにはさまれる形とは…!!これまた身に余る贅沢!!)
恐縮しております。
ありがとうございました。



★★★
そして、朝日カルチャー新宿では、
こんな講座もあるそうです。

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=30287

母は娘の人生を支配する
− なぜ「母殺し」は難しいのか

精神分析科医 斎藤 環
8/5ゲスト・原宿カウンセリングセンター所長 信田 さよ子

火 19:00-20:30 全2回
日程
7/29, 8/5
受講料
7-8月(2回)  会員 6,090円 一般 7,350円

講座内容
娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母・・・。娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?
臨床ケース・事件報道・少女漫画などを素材に、ひきこもり、摂食障害患者らの性差の分析を通して、女性特有の身体感覚や母性の脅迫を精神分析的に考察し、母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに「母殺し」が困難であることを検証します。「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、開かれた関係性に解決への糸口を探ります。
 
2回目は、ゲストに信田さよ子氏を迎え、母娘関係について、それぞれの立場から語り合います。
posted by 川原和子 at 07:19| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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