2006年09月18日

引っ越ししました

 更新が長らく止まっておりました。
前回、「バタバタしておりまして」と言っておりましたが、実は、引っ越しのせいだったのでした。


 そんなわけで(?)、去る9月12日に、無事、11年住んだ川崎市から、都内へ引っ越しをいたしました。
都心にぐっと近くなり、最寄り駅からはぐ〜〜っと遠くなりました。
さて、これからの生活は、どう変化するのでしょう。
ドキドキです。


先週は後片づけとか各種手続きとかでまだまだバタバタしていて、また疲れも出たのか、週末にいくつか魅力的なお誘いをいただいていたにも関わらず、出かけられませんでした。
うう、無念。
早く通常営業(?)に戻りたいです。



さて、そんななか、朝日新聞社の「ベルばらKidsぷらざ」の連載「いつも心に少女マンガ」
第4回 ベルばらイケメン談義
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/09/post_4e58.html

更新されています。
ご覧あれ〜。
posted by 川原和子 at 22:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月01日

バタバタしておりまして

なかなか更新できず、恐縮です。

さてさて、朝日新聞社の「ベルばらKidsぷらざ」の連載
「いつも心に少女マンガ」

代3回「オルフェウスの窓」の教訓↓
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/09/post_4f06.html


掲載されています。
よろしかったら、ぜひ、ご覧になってみてくださいませ。
(…同様の体験をされた方はおられませんか!?)



そして、先日、なんと「ベルばらぬりえ座談会」というステキな催しにお招きいただき、参加してきましたよ!
「ベルばらKidsぷらざ」にて連載中の、なとみみわさんの絵日記にて、その様子が掲載されています。

http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/08/post_723f.html
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/08/2_d652.html


なとみさん、わたくしを少女マンガ風に美しくキラキラと描いて下さり、ありがとうございます!
でも、「さすがあだなは”マンガ”」って…(笑)。
なとみさんだって、某有名少女マンガのカルトクイズを出してた、っておっしゃってたじゃないですか!!
仲間ですよ仲間!!

しかし、私もまだまだ未熟者であります!
まんが(読み)道は、険しく果てしないです!!
精進せねば、と思う日々であります!!
って、なぜか言えば言うほど、「ベルばら」的優雅さからほど遠くなってるような気が!!
なぜだ!!



…それにしても、このぬりえ会、0さんの私物という「500色色鉛筆」にド肝をぬかれました。

「積み重ねて布でくるんでOさんがもってこられたときは、重箱かと思いました」

と出席者のHさんがコメントされていたくらい、すごい迫力ですよ!!
500色色鉛筆!!
おそるべし、Oさん…!!


ところでこの日、手を動かしつつ、

「あー、ドレスとか塗るのも楽しいですけど、『北斗の拳ぬりえ』とかあったら塗りたいですよね〜」
「ああ、それはいいですね!破裂するハート様の内蔵を、500色色鉛筆で塗り分けるのも楽しいかも」

等と言いつつ、アントワネットさまのドレスをぬりぬりしたことは、秘密です。
posted by 川原和子 at 23:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

「いつも心に少女マンガ」第2回

暑いですね〜〜。
すっかり夏バテ気味です。


ところで、朝日新聞社の「ベルばらKidsぷらざ」の連載
「いつも心に少女マンガ」
第2回「王妃だもの。」↓
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/08/post_8da8.html

掲載されています。
よろしかったら、ご覧になってみてくださいませ。
posted by 川原和子 at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

『めぞん一刻』ドラマ化&BSアニメ夜話放映

「めぞん一刻」:伊東美咲主演でドラマ化
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/geinou/news/20060807spn00m200001000c.html

するんですね。
ビックリ。
五代君役は、一般公募だそうです。


そういえば、今日からBSアニメ夜話をやりますね。
楽しみです。

http://www.nhk.or.jp/manga/frame.html
放映スケジュールは以下の通り。

> 8月7日(月) 23:00〜
> 「千年女優」 2002年/監督:今敏
>
> 8月8日(火) 23:00〜
> 「勇者ライディーン」 1975年/監督:富野喜幸・長浜忠夫
>
> 8月9日(水) 23:00〜
> 「鋼の錬金術師」 2003〜05年/監督:水島精二
posted by 川原和子 at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月04日

朝日「ベルばらKidsぷらざ」にて、連載開始しました

 このたび、朝日新聞社の「ベルばらKidsぷらざ」というサイトにて、「いつも心に少女マンガ」というマンガコラムの連載をさせていただくことになりました。
月2回更新(第1・第3金曜日)です。
次回は、8月18日(金)更新予定。

第1回(8/4更新)
「オスカルさま」に思うこと↓は、こちらです。
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/08/post_1ef4.html

執筆者紹介欄
http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/08/post_c485.html


私なりにいろいろと頭をひねりつつも、楽しんで書かせて頂いています。
よろしかったら、ご覧になってみて下さいませ。


●「ベルばらKids」は朝日新聞の土曜版に昨秋より掲載されいている連載マンガコラム。
池田理代子先生の4コママンガ2本と記者のコラムで構成されています。

●ファンブログ「ベルばらKidsぷらざ」は「Kids」の話題を中心に、フランス語、世界史コラム、フランス観光案内といったベルばら関連ジャンルの企画連載が掲載されています。
posted by 川原和子 at 12:50| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月25日

先日、バーゲンでTシャツを

PANDA02.JPGPANDA01.JPG

買いました。
パンダ柄のTシャツです。

略して、


パンT(パンティ)!!

なんちって!!ガハハ!!



…すいません、つねづね「心の半分は乙女、半分はオヤジ」と公言している私ですが…乙女(心)で「カワイイ!」と買ったTシャツのはずなのに…(私の中の)オヤジが…とんだことを言い出しまして…。



つーか、略すな。
って話ですね。
…失礼しました。
posted by 川原和子 at 18:50| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月24日

【告知】手塚治虫文化賞10周年イベント

みなさま、なんと、こんなイベントがあるそうです!!
しかもしかも、入場無料です。
ご興味があって都合のよろしい方、いかがでしょうか?
(私はさっそく、往復はがきを投函しました!!)
おしらせまで。
http://www.asahi.com/event/TKY200607180359.html

★★★★★★★★★

「マンガ未来世紀」
・日時 2006年9月10日(日)13時〜17時
・会場 有楽町朝日ホール(有楽町マリオン上)
・入場無料。
往復はがきに住所・氏名・年齢をご記入の上、〒163-0204 新宿区西新宿2−6−1私書箱22号朝日カルチャーセンター「手塚治虫文化賞イベント」係までお送りください。8月10日締切です。700名定員、申し込み多数の場合は抽選になります。

開会挨拶:手塚眞
第一部「極私的マンガ事情2006」荒俣宏×いしかわじゅん

第二部「画力対決七番勝負 二人とも、ほんとに美大出身なんですか?」
しりあがり寿×西原理恵子(司会:八巻和弘 小学館編集者)

第三部 「手塚治虫から続く道 21世紀のマンガ家たち」
萩尾望都×浦沢直樹×夏目房之介

★★★★★★★★
posted by 川原和子 at 23:33| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月19日

『デトロイト・メタル・シティ』読みました。

 かれこれ10数年前、私が事務の仕事をしていたときに、補佐してくださるとても有能なパートの主婦の方がいらっしゃいました。
大学生の息子さんがいらっしゃるということだったので、当時40代くらいだったのでしょうか。
たいへんお美しく、手早くそつのないお仕事ぶり、おまけにすばらしい達筆、そして静かな微笑みを絶やさない素敵な方で、本当によく助けていただきました。


 で、あるとき、お昼を一緒に食べていた20代の女性と「○○さんっていつも品がよくてステキだよね〜」という話になったのですが、彼女曰く、

「でも○○さんには、意外な一面があるらしいよ」

とのこと。

「え?どんな?」

と聞いてみたところ、彼女は厳かにこう言いました。

「…家では…GUNS N' ROSES(ガンズ・アンド・ローゼズ)のTシャツ…着てるらしいよ…?」


ええええええ!!
マジすか!!

と驚愕してご本人に尋ねてみたら、いつものようにホホホ、と微笑みながら、

「息子が買ってきたおさがりなのよ」

とおっしゃっていたように記憶しています。


…なにぶん10年以上前の記憶なので、「着るのは息子よホホホ」とおっしゃったのを、面白く改変して覚えているような気がしなくもないのですが(すいません…)、とにかく、いつもきちんとしたシャツにタイトスカートとヒールで、いかにも上品な奥様、といった風情のその方と「ガンズTシャツ」という組み合わせがたいへん衝撃的で、いまでも妙にハッキリ覚えております。
…でも、どうせなら、

「家では、息子さんのおさがりガンズTシャツを着ていらした」

という話だったらいいなあ、と思います。何となく。



…とまあ、なんでそんな話を始めたかというと、 話題(amazonの全書籍ランキングで1位獲得!)の若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』(白泉社)を、やっと読んだからです。
面白かったです!


内容は、オシャレなスウェディッシュポップなんかが好きな心優しき青年・根岸崇一くんが、なぜかデスメタルのカリスマ“クラウザーU世”として人気が出てしまい、苦悩しながらも不本意ながら、「伝説」を作っていってしまう様を描いたギャグマンガ。

根岸くん、フリッパーズ・ギターやカヒミ・カリィを愛するオシャレ好き青年なのに、そっちのほうの曲を作る才能はまるっきりなくて、好きでもないデスメタルだけには異様なまでに才能がある、というのが気の毒ながらもおかしいところ。


私は音楽はほとんど聴かない(一番聴くのは、昔のアニソン…)のですが、友人の影響でフリッパーズ・ギターだけは好きで、けっこう聴いておりました。
で、間違ってたら恐縮なのですが(←詳しくないので、すごい及び腰に)、フリッパーズって、オシャレっぽくありつつも、わかる人にはわかる(らしい)マニアックな引用がなされているところ、そして「毒がまじってる」とこがミソだと思ってたんですが、この根岸くんの場合、大好きな音楽をやろうとするとなぜか、

「毒抜きでふやけたようなクネクネ・オシャレ系もどきポップス」

になってしまうみたいです。作者の若杉さんの描くその「毒の抜けっぷり」描写がまた絶妙にうまくて、かなりおかしいです。
で、根岸くん、ポップスには反映されない「毒」のほうは、なぜか濃縮されて、デスメタル形式で噴出、という体質のようです。天才の悲劇ですね(笑)。


話がまわりくどくなりましたが、この『デトロイト・メタル・シティ(略称DMC)』の中で、主人公・根岸くんが帰省すると、「おかえりー」「元気にしちょったねぇ」と迎えてくれるお母さんが、なぜかDMCのTシャツを着てる、というエピソードがあり、それを読んで、冒頭の思い出が胸をよぎった、と。
ソレを言いたかっただけなんス。
…すいません。


…しかし、多くのおかんという生き物は、何故往々にして、どんなTシャツも「Tシャツ」としか認識せず、「柄」には無頓着になられるのでしょうか…??
ワ、ワイルドすぎます、オカーサン!!
その結果、なーんにも考えずに息子のTシャツを着て買い物とかに出かけて、めちゃくちゃアナーキーなメッセージを発しながら街を闊歩するオカーサンがいるかも、とか思うと、それはそれでなんかほのぼのした気持ちになりますネ!ファック!(←根岸くん…じゃなかった、クラウザーU世のマネ)
posted by 川原和子 at 12:19| Comment(2) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月12日

小畑健の絵の変化の不思議

 7月7日の日記で、地元マンガ愛好会(仮)の奥様方と『デスノート』読書会をしたことがあります、という話をちょっとだけ書きました。
そのときに私が「不思議だと思ってるんです」とちょっとお話させてもらったのが、『デスノート』作画担当の、小畑健氏の絵の変化のことです。
以下、乱暴な印象に基づいたおおざっぱな話で恐縮ですが、つねづね感じてることを少しだけ。


小畑氏は前作『ヒカルの碁』のときに、初期の輪郭がくっきりしたいわゆる「マンガらしい」「マンガっぽい」絵から、後期になるに従い、素人目(私の目)にもリアルっぽい絵柄へと変化していったと思います。


『ヒカルの碁』の主人公であるヒカルの髪型って、かなり記号っぽいというか、「マンガのキャラ」としてはそんなに不自然ではないんですが、リアルに考えると非常に奇抜(黄色い部分と黒い部分に分かれてる!)なものです。

初期は全体がマンガっぽいタッチだったので、そんなに違和感はないですが、連載後期には全体の絵がかなりリアルになっていたので、不思議と言えば不思議な感じになっていたように思います。


『ヒカルの碁』を経てから始まった『デスノート』は、最初からかなりリアルな絵柄で始まっています。
全体には「現実っぽい絵」「リアル志向」が強い、と感じられる画風ですが、それでもキャラクターの「髪の描き方」なんかには、かなり「マンガっぽさ」が感じられます。
「マンガっぽいカッコよさ」を残しながら、しかし同時に背景等の緻密さとはあまり違和感を起こさないような「洗練」がほどこされているようにも感じられて、その

「リアルの水準のさじ加減」

が、なんだかとても面白いなあ、と思いました。


それと、美少女(ミサミサとか)はもちろんかわいく描いておられるんだけど、それ以上に、むしろオヤジとかを描く方に力が入ってる感じがして、そこも面白いなあ、と。月(ライト)の父・夜神総一郎とか、すごく丁寧に描いておられますよね。読んでて「小畑さんて、美少女よりオヤジ描くのがお好きなのでは…」と感じてしまいます(笑)。や、勝手な邪推ですけど。


全体としての絵柄のトーンやテーマでいうと、むしろ少年誌より青年誌にスライドされるのが自然なのでは?と思える変化にも感じられるんですが、でも一方で、なぜか「小畑さんは少年誌が似合う」ような気もするんですね。何故だろう。


そのある種の「少年誌っぽさ」と「青年誌っぽさ」との「ボーダーな感じ」が、絵柄自体の「マンガっぽさ」と「リアルさ」の混ざった感じともリンクしているような気がして、不思議で面白いなあ、と感じているのでした。
posted by 川原和子 at 00:48| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月11日

マンガみたいなプロポーション

 私はほとんどテレビを見ないんですが、先日、友人が日テレのダンス番組「シャル・ウイ・ダンス?」の収録を見に行かれた、ということで、友人宅にて録画した番組を見せて頂きました。


この番組、芸能人とプロのダンサーがペアを組んで競い合う、というものみたいですが、観覧しに行った友人曰く、

「児玉麻里子先生って、直接見ると本当にスタイルがよくて驚きますよ」

とのこと。


たしかに、画面で見ても、ものすご〜〜く足が美しくて長〜くて、すごいスタイルのよさ。
思わず、

「ま、まるで名香智子のマンガみたいなプロポーションじゃないですか!!」

と口走ってしまいました。



いいなぁ〜。
あんなスタイルだったら、どんな洋服でも着こなせちゃいそうですね。



そして、あの足でダンサー、というのは、実に正しい場所に正しい人材が、という感じで、人ごとながらなんだか嬉しくなりました。



★「名香智子マンガみたいなプロポーション」の意味がわからないお方は、よろしければこちら↓をご覧くださいませ
http://smartwoman.nikkei.co.jp/culture/lecture/lecture.aspx?id=20050101sb304sb

児玉麻里子先生のブログはこちら↓
http://marikodama.exblog.jp/
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2006年07月09日

マンガに起こっている、興味深い「ジャンルのねじれ」(?)

 今年の01月14日のこのブログで、「女子だから、少女マンガ?」というタイトルで、

「いまは、たとえば『少年ジャンプ』など、『少年マンガ』といいつつ、読者の半分近く(←ここは、うろ覚えでおそらく正確ではないと思う)が女子だったりするし、いまの10〜20代のマンガ好き女子は、必ずしも「女子だから少女マンガ」じゃなくて、少女マンガはたくさんある選択肢の一つになってるんだろうな〜」

なんてことを書いたことがあります。


 先日の日本マンガ学会の新潟大会で、2日目のシンポジウム「見えないマンガ・語られないマンガ」の「萌え系/キャラマンガ」(座長・伊藤剛氏)を聴いていて、改めて面白いなーと思ったのが、前にも書きましたが、スピーカーの一人・まんが情報誌『ぱふ』編集長の竹内哲夫氏がおっしゃった、

「女性が描いて、主に女性読者が熱く支持する、少年が主人公のマンガ」

という表現でした。
代表的なのは、峰倉かずやさんの『最遊記』でしょうか。


こういう作品群は、一番熱気があるのに、一番「語られてない」のでは、という指摘はとても重要な気がしましたが、同時に、「女性が描いて、主に女性読者が支持」してるのに、主人公が「少年」、というある種のねじれが面白いなー、と思いました。

反対に、「主に男性が描いて、主に男性読者が熱く支持する、少女が主人公のマンガ」も、いまやいろんな雑誌にたくさん掲載されています。
少女が主人公、というか、「美少女が主人公」、と言った方が正確かなあ。
ま、それを言ったら、女性向けも、「美少年が主人公」となるわけですが(まあ、娯楽ですから!!)。


マンガ好きだとたくさんの作品に接するうちになんとなく慣れてしまって、こういう「女性読者の支持する作品の主人公が、男性」「男性読者の支持する作品の主人公が、女性」、みたいな、ある種の「ねじれ」現象って、なんとなく当たり前のように思っちゃって、わざわざ「不思議だな」とか感じなくなりがちです。かく言う私も、ややその傾向が。


でも、たとえば「少女にウケるのは、少女が感情移入しやすい、自分に近い少女が主人公のマンガ」って古典的な考えを持ってる人とか、あるいは単純に、あまりマンガというジャンルに馴染みがない人が、ちょっと離れてマンガというジャンルを眺めてみると、「何故、そんな現象が?」「不思議だなー」って思うポイントじゃないでしょうか。

これは、改めて考えてみるとなかなか面白い現象だよなぁ、と思いました。


単純に考えれば、「理想の異性」としての主人公達、ってことになるんだけど、きっと同時に、(自分の読者としての体験を振り返ると)異性という設定の主人公達に、読者は「自己同一化」はしないけど「感情移入」をして読んでる部分もあるような気がして(もちろん作品や描き方にもよりますが)、そのあたり、「読んでるときに起こること」って、とても個人的な体験でなかなか言葉にしづらいんだけど、面白いことがいろいろあるように思います。


あと、同じくスピーカーの一人、「月刊COMICゼロサム」「月刊ComicREX」の編集長の杉野庸介氏が、

「『ゼロサム』は、男性向・女性向のどちらかを前面に出していない。流通上の理由で、どちらかにして欲しい、ということは言われるけれど…」

という意味の発言をなさっていたのも、現場の方の証言として、とても興味深かったです。
たしかに、『ゼロサム』掲載の高河ゆんさんの『LOVELESS』など、男性読者も多そうですし、掲載作品が舞台設定がファンタジー的な作品が多そうなこともあり、読者が「男性か女性か」、というよりはむしろ「趣味」性(コアというか、マニアックな読者)が核になって読者が決まる雑誌、というような印象を受けます。


…あ、でも、いま検索してみたら、『ゼロサム』、執筆陣は女性作家が多そうかな?
http://www.ichijinsha.co.jp/zerosum/


私はかなり幅の狭い読者で、ファンタジー系が小説・マンガともに何故か苦手(どうも、ファンタジーを楽しむ『ファンタジー脳』がインストールされてないようです…)な傾向があり、いま勢いがあって、ティーンエイジャーの読者に熱く支持されてる(しかし、「言葉」で語られることは少ない)マンガについては全然詳しくないのですが、そのジャンルのバリバリの現役編集者の方の意見が伺えたのも貴重な体験だったし、そういったジャンルを「ちょっと外側から眺めてみる」体験ができたのもよかった。
たくさん刺激を受けました。

やっぱり、実り多き新潟の大会だったな、と改めて思います。



過去日記「女子だから、少女マンガ?」は、こちら↓
http://mangalove.seesaa.net/archives/20060114.html
posted by 川原和子 at 16:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月07日

デスノートは実在した…!!

先日、地元のマンガ好き主婦の友人たちと、「デスノート」の映画を見に行ってきました。

「デスノート」といえば、今回の映画の原作のマンガが大人気で、私も愛読してます。

内容は、名前を書くと人が死ぬ「デスノート」を死に神が人間界に落とし、それを拾った一人の高校生男子が、その力をつかって社会を変えようとしていく…、という、大胆なくらい荒唐無稽な設定を、小畑健氏の精緻かつ魅力的な絵で描いているもの。
私がときどき集まってマンガの話をしたり貸し借りしたりしている、地元マンガ愛好会(仮)の奥様たちの間でもこの作品は注目作で、一度は読書会(!!)を開いてその魅力を語り合ったほどです。

ちなみに思い入れのあるキャラクターも主人公・月(ライト)派、そのライバル・L(エル)派にまっぷたつです。私はだんぜん、常に甘い物を摂取し猫背でツメをかむ、チャイルディッシュなのに頭脳明晰でキモかわいいLがごひいきであります!(と、なぜかケロロ軍曹口調に)


なので、映画版でLがどうなっているかが見るまでは心配でしたが…いやあ、なかなかいいんじゃないでしょうか。
指はLの人格を表す重要な要素だと思うのですが(ものをつまむだけで、ほとんど握らないキャラクター)、L役の松山ケンイチくんは指がきれいで長い俳優さんなので、そのあたり、いい感じでした。


…と私は思ったのですが、同行の奥様がたには「う〜ん、ひと味足りない…」とやや不評。き、キビシー!!
あと、藤原竜也はすごくいい俳優さんなのだろうな、と思うのですが、私の感覚からするとどうにも舞台っぽ過ぎて、映画だと「常に芝居がかった人」に見えてしまうなあ、とぼんやり思いました(ファンの方、ごめんなさい)。それと、FBI捜査官のレイの尾行は、バレバレすぎだと思います。


…などと言いながらかなり楽しんでしまったのですが、みなさん。
…実は…デスノートは、実在することをご存じですか?

…いえ、といっても「名前を書くと、書かれた人が死ぬ」ノートじゃなくて、私の言うデスノートとは、


「読まれたら恥ずかしさのあまり(俺が)死に、読んだお前も死ぬ」ような図画とテキスト群

のことなのDEATH!!


往々にしてフィクション(マンガとか小説とかアニメとか)好きな人間というのは、中学生くらいのときに、ぶつけどころのない情熱が行き場を失って暴発するのか、ものすごい勢いでさまざまな作品への愛を語ったり、あるいは情熱のほとばしりまくった作品などを創造してしまう傾向があるようです。オタクまわり(?)では、その傾向を「中2病」と名付けているそうですが、往々にして「ものすごく稚拙だけどやりたいことと言いたいことは解りすぎるくらい解る小説」とか「同じ方向ばっかり向いてる美形しか出てこないマンガ」とか、
「10代のコンツェルン総帥と、女の子みたいに美形の少年のラブストーリー」とか、あとからふりかえると過去の自分を羽交い締めにして書くのを止めたくなるようなものを書いててしまいがちなので、注意が必要なのデス!!


私の知り合いのある女子は、「片目から血の涙を流す、変な戦士みたいな奴(セリフつき)」のイラストをお描きになっていたそうです(み、見たい…!!)。
また、別の女子は、オリジナル近未来SF(スーパーファンタジー)小説をノート15冊分も書いていて、「登場人物の座談会」なんかもあった(!!)そうです(よ、よ、読みたい…!!しかしご本人曰く、「手動シュレッダーにてこの世から抹殺済み」だそうです。も、もったいない!)。


…そう、デスノートは、危険(?)なのに読みたくなる…そんな魔力をもったノート…。


いや、でも自分の書いたものだけは、絶対読みたくないですけどね!!
マジで悶絶死しそうですから!!
や、ダイジョブダイジョブ、私の場合は幸か不幸かやおい系の目覚めは遅かったし、文才ないから小説書いてないはずだし、…まあないと思うけど、もし万一やっちゃってるとしたら、ゴッドマーズあたりがヤバ…うっ!!頭が割れるように痛い…!!


…記憶がプロテクトされていて、一部思い出せないですが、だ、大丈夫なはずデス…!!
(しかし過去の自分ほど信用ならない人物はいないのであった…)



それにしても、本家「デスノート」に、そんな死因書かれちゃったらイヤですね。


「川原和子 ○月○日死亡 死因:存在すら忘れていた自分が中学時代に描いたヘボ絵と、イタいやおい系妄想小説を発掘。恥ずかしさのあまり悶絶死。最後の言葉は「積み荷を…燃やして…」(←友人Kさんの口癖)みたいな。


死んでも死にきれんとはこのことですよ!!
いや、生きてますよ!!ご心配なく!!
でもそんな死に方だけはしたくない!!(真顔)
心の底からそう思う次第です。
posted by 川原和子 at 22:05| Comment(5) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月06日

『上』は名字じゃねぇんだよ!!

 ずっと以前、テレビでカップルが公開でケンカをする番組をやってました。
ほとんどテレビを見ないので、たまたま一度だけ見たことがあって、とても印象に残ってます。

そのときのカップルは男の子がたしか店員をしてたんだと思うんだけど、女の子が彼に向かって、


「いままで言わなかったけどなあ、お前いつも領収書の宛名に『上様』って書いて、『上って名字の人って、多いよね』とか言ってたけどなあ、

『上』は名字じゃねぇんだよ!!」

と言い放ってました。


…そのときは思わず爆笑してしまいましたが、…いや、そういう思い込みによる間違いってありますね。


私は、「順風満帆」を「じゅんぷうまんぽ」だと思ってました。人に指摘されて「じゅんぷうまんぱん」だと知りました。がくり。
あと、「髪」という字の左上は、「長」という字じゃない(似てるけど)、とか。


…平気で間違えて覚えてることって、わりと多そうな気もします。
posted by 川原和子 at 02:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月04日

実り多きマンガ学会の大会

えーと、改めて。

7月1日(土)、2日(日)、新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」にて行われた、日本マンガ学会の大会に、泊まりで参加してきました。
地方開催、ということで、宿にて、懇親会・合宿座談会が行われるという得難い機会でもあり、個人的には、結果としてたいへん得るところが多い大会でした。

http://www.kyoto-seika.ac.jp/hyogen/page/2006taikai/program.htm

↑このプログラムでもおわかりかと思いますが、すばらしい、めくるめくマンガ舞踏会でしたよ!!
(あっ、舞踏会はあくまでも比喩です。念のため)


過去のマンガに関する、きちんとした事実の調査を元にした評価・研究への意欲と、いま現在そこにある、「切れば血の出るような」ホットなマンガを語る言葉を模索していこう、という試みがクロスするような、とても熱い大会だったのでは、という感触で、たくさんの刺激を受けて帰って参りました。


以下、感想など。

●会場の「りゅーとぴあ」、ものすごい広くてピカピカな建物でビックリ。さらに、なんと能楽堂にての大会だったので、発表者の方々が、はからずも能舞台にしずしずと登場される、という、なんだかとても不思議な空間でした…。

●一日目の研究発表もとても興味深かったのですが、特に二日目のシンポジウムには興奮しました。「見えないマンガ・語られないマンガ-invisible manga-」というテーマで、ふだん語られることの少ないマンガに焦点をあてる、という意欲的なもの。

●第1部 「広報マンガ・教育マンガ」は、意外なほどの大部数が出ていてたくさんの人に読まれている、広報マンガや通販マンガ、社内報マンガ等についてのお話。それぞれの方のお話が上手くて聞き応えがあり、思わず聞き入りました。
また座長・藤本由香里氏が、各々の方の発表の後になさる質問が、「そうそう、そこがもっと聞きたかった!」と思う的を射たものだったので、かゆいところに手が届く、という感じ。
個人的には、パネリストのお一人・秋武秀典氏がプロデュースされた、企業社長の実録マンガの、あまりのインパクトに衝撃を受けました。
あまりの衝撃に、思わずその後の昼食時に、一緒に参加した友人達に、

「もし自分の人生をマンガ化してもらうなら、どのマンガ家さんがいいですか?」

と質問して、皆を一瞬、唖然とさせてしまいました。
「そんなこと、考えたこともなかったですよ」と言われましたが、…え?か、考えません?
私、そんなことばかり考えてますYO…。


ちなみに私の人生は、ゼヒ福本伸行先生でお願いしたいです!
もうね、西村しのぶのマンガを読んでうっとりしてる自分に、
「しょせん他人のステキライフ…!!」
「自分は、歳だけ重ねた…歳女ッ…!!」
と愕然とするわけですよ!!
くぅううううう!!切ねえ!!切なすぎる!!
……つーか、リアルすぎて、…なんかだんだん気分が暗くなってきたので、もうヤメときます。
ま、そんな感じで!!(どんなだ)


あとこの話題では、古本コレクターSさん(女性)が、「私は諸星大二郎先生希望です」とおっしゃったのがツボに入りました。
おおッ、「古本ハンター」ですね!
おらと一緒に古書市さ行くだ!!

…あ、というか、「栞と紙魚子」シリーズですよね。むしろ。

…って、なんの話をしてるんでしょうか、私たちは…。



●昼食後は、第2部・「萌え系/キャラマンガ」についてのシンポジウム。まさに「今そこにあるマンガ」を語る言葉への模索の試みで、たいへん刺激的でした。『コミックゼロサム』編集長・杉杉野庸介氏の現場のお話も興味深いものでした。個人的には、『ぱふ』編集長の竹内哲夫氏がおっしゃった、

「『女性が描いて(中学生・高校生を中心とした)女子が受容する、少年が主人公のマンガ』は、一番熱気があるのに一番語られていないマンガなのでは?」

という指摘は、非常に重要なものだと感じました。さすが、中学生・高校生の女子を中心とした読者をターゲットとしている(と思われる)『ぱふ』の編集長、とうなりました。

●また、座長・伊藤剛氏の「萌え」「キャラ」マンガについて、「語られない」ことに関して、

「言説の側の語彙や分析装置の不備としてとらえられないか」

という発言にも感銘を受けました。
私は少女マンガや、その一形態(と思っている)である、やおい・ボーイズラブについて「語る」「評価する」上では、

「既存の基準ももちろん重要だけど、何か別の補助線をひかないと、(たとえばファンの受容の熱気に対して)有効な評価ができないんじゃないか」

とつねづね感じていたので、この伊藤さんの言葉を聞いて、改めて、

「うう、私じゃあ微力すぎるけど、でもなんとか有効な補助線がひけるようになりたいよなあ」

との思いを新たにしたのでした(大望すぎ?)。


●第3部・「パチンコ・パチスロマンガ」も、パチンコをやらない私にとってはほとんど未知の分野ながら、パチンカーの間では、雑誌を媒介に、非常に濃密な共同体的なサークルができあがっていることが感じられ(部数的にもかなりのもの)、たいへん興味深くお話を伺いました。雑誌間の相互乗り入れや、編集者のセンスが光る意欲的でいて肩の力が適度に抜けた数々の試みが非常にユニークで面白い!

●末井氏や慶徳氏は、つねに「そんなに深くは考えず、なんとなく出してます」的なことをおっしゃっていたけれど、末井氏の、

「パチスロをするなかで様々なドラマがあるんだけど、それを人と共有できないという孤独に注目していた」
「自分の体験から、パチンコ・パチスロをして負けて、トボトボ家に帰るときに寄るコンビニにパチスロ誌があったら、絶対買う、と思って雑誌を作った」

というご発言に象徴される「編集者的センス」に脱帽でした。
大変鋭い着眼点だと感じました。
もっといろいろお話を伺ってみたいです。


…うわー、なんか、語るとキリがないですね。
いやぁ、本当に面白い大会でした。

あと、

●とてもお忙しいであろう理事の方々が、ものすごく体も心もつかって動かれることにも、胸を打たれました。
なんせ、学会誌を理事が手ずからうってくださるんですよー。
領収書も切って下さるんですよー。
なんかもう、ホント、…その情熱に、頭が下がります。
私のような一参加者からは見えないけど、おそらく準備段階でもさまざまなご苦労があると思うのですが、そういったことは口になさらず「動かれる」お姿に、いろいろと感じるところがありました。

●懇親会・合宿座談会では、さまざまな方と交流できて、すごく楽しかったです。と、こう書くと当たり前っぽいですが、「直接交流できる」ことの情報量の多さには、毎回いちいち感動してしまいます。すばらしい機会に感謝感謝。


そんなわけで、全般的に本当に有意義な大会でした。
まとまりのない感想で恐縮ですが、「刺激的でした!」ということが少しでも伝わると嬉しいです。
posted by 川原和子 at 00:43| Comment(9) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月30日

明日から、マンガ学会に

7月1日(土)、2日(日)と、新潟の日本マンガ学会の大会に参加してきます。

昨年は「ああ、いったいどんな華やかなマンガ舞踏会が開かれているのかしら…?」と自宅からうらやんでいただけでしたが、今年は参加できることになり、もードキドキです。
新潟に行くのも初めてで、これまたドキドキです。



こちらをご覧になっている方でご参加になる方、いらっしゃいましたら、どうぞよろしくお願いいたします(何を?)。


…さて、寝坊しないように、早く寝なくては!!
posted by 川原和子 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月18日

「トイレの親切心」に、思う

出先のトイレで順番待ちをしていると、なぜか中に入ってる人が、個室のドアを少しだけ開けてまた閉めて…という動作をされるので「?」と思っていたら、ドアを開けて出てきた50歳くらいの女性が意を決したように、

「トイレの流し方がわからないんですけど…

と話しかけてこられました。

えっ、と驚いて一緒に個室に入ってみたら、…えーと、親切にも、「流すボタンはこちらです」という貼り紙が複数あるんだけど、肝心のボタンがなぜか、わかりづらい。
よくよく見たら、その「流すボタン」の上に、ごていねいにも「大のボタン」「小のボタン」とテープに手書きで書いたものが貼ってあって、これが、親切の逆効果でかえってわかりづらいんですよね。

まあ、一応発見できたので、

「あ、ここですここです、ここを押すみたいですよ」
「あ、そうなんですね」

と、無事処理できて、事なきを得ました。



が。


親切のつもりが、かえって逆効果

とか、

わかりやすくしようとして、かえってわかりづらくなる

…って、あるよなあ、日常に、けっこう。
と、思いました。
今回のトイレの「流すボタン」で言うと、いっそ「大」「小」ってでっかい文字でそっけなく書いてあるだけの方が、ずっとわかりやすいような。


ずばっと、要点だけ。
直感的に。
わかりやすく。
…って、ときに、すごく大事ですね。

…私も、知らず知らずのうちに、まわりくどくなってること、多いかも。
気をつけねば、と思いました。
posted by 川原和子 at 23:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月11日

泣き顔が、見たい。

去年のエイプリル・フールのこと。
私はたまたま複数の家族と一緒に旅行中で、メンバーには、小学生や幼稚園児の子どもたちも複数名いました。

そのなかの小学5年生の女の子が、食事中、

「私、本当は●●(←自分の名字)って名字じゃないんだよ」

と真顔で言い出しました。
すると、それを聞いた6歳の女の子がたいへん驚いて、

「え!?ホント!?」

と尋ねると、5年生のお姉ちゃん、すかさず言い放ちました。

「う・そ」



…それを聞いた6歳の女の子は、………突然、机につっぷして、えぐえぐと泣き始めたのでした…。

一同、唖然。


いやぁ、ほら、今日エイプリル・フールだから!
お姉ちゃんも悪気あったわけじゃないし!
一瞬、騙されたからって、なにも泣かなくても!

と思いながらも(そして口に出してフォローしつつも)、見ていておかしくてたまらなかった私。
かわいいやら、おかしいやら。
なんかまさに「子ども」、ってかんじだなぁ〜、と。


でも、子どもがショックを受けて、泣き出す直前の顔って、ちょっとぞくぞくするところがある。
かわいそうなんだけど、ちょっとその顔が見たい、と思うような。
見てると、胸の奥がざわざわする、残酷さといとおしさがないまぜになったような、そんな気持ち。


そういえば、フィクションで私が好きなのは、『よつばと!』(あずまきよひこ メディアワークス)の4巻にでてくるエピソード。

主人公は、6歳の元気な女の子・よつば。
よつばのお隣に住んでる女子高校生・風香(ふうか)は失恋して涙ながらに落ち込むんだけど、「どーした!?」と心配(?)するよつばに、「失恋」というものを(6歳の子にわかるように)なんとか説明しよう、と悪戦苦闘。

「えーと…じゃあよつばちゃんで言うと…よつばちゃんは誰が好き?」
「とーちゃん!」
「じゃあ (失恋って)とーちゃんはよつばちゃんのこと好きじゃなかった
そんな感じ」

と風香が言ってしまうんだけど、その

「とーちゃんはよつばちゃんのこと好きじゃなかった」

という言葉に「この世の終わり」みたいな大ショックを受けるよつば。

次のコマで「いまから泣きます」というかんじに目に涙をいっぱいためてふるふる震えてるよつばが、すごいおかしくて、かわいい。
もちろん優しい風香は泣きそうなよつばを見てあわてて、
「うそっ!!とーちゃんよつばちゃん大好きっ!!」「たとえば!失恋のたとえ話ね!?」
とフォローしてくれて、よつばは、
「あ――!たとえばな――!?」「びっくりしたなー」
と納得して、泣かなくてすむんだけど。


6歳ぐらいって、女の子だとけっこうクソ生意気な口きいたりもするんだけど、そのくせそういう「心の中がまる見え」な瞬間があって、おかしいんだよねえ。
と、思わずにいられない。


子どもが泣く直前の顔が好き、と言っていた人、そういえばいたなあ。
銀色夏生さんだったっけ。



子どもを育てるのはすごい大変なことで、人によっては9割が「大変」でできてる、と思うかも(と、子どもはいないけど幼稚園の先生をしていたことのある私は思う)。

でも、残りの1割が、他の何とも替えられないものすごい力をもった1割で、「かわいい」とか「おもしろい」っていうのも、きっとその中にはいってると思う。
1割なんだけど、一瞬、他の9割の「大変」を忘れてしまうような、そんな力のある1割。
『よつばと!』は、その1割をすご〜く上手にすくいとってるなあ、と、いつも感心してしまう。



『よつばと!』は、もちろん今でも売れていて、とても人気のあるマンガだけど、まだちょっとマニアックなイメージがあって、少しもったいないな、とも思う。
もちろん、たとえばよつばのお隣さんが、「全員かわいくてタイプが違う三姉妹」だとか、「よく彼女たちの水着シーンがある」とか、いろいろ(「大きなお友達」むけの)仕掛けもあるんだけど。
だけど、それがあんまり、気にならない。
あずまきよひこさん、うまいなあ、と思う。
この作品には、あんまりマンガを読まないような、(たとえば読売新聞の『あたしンち』とかしか読まない、というような人とか)もひきこむ力が、絶対あると思う。


もっともっと、読まれていいマンガじゃないかなあ。
大きなお兄さんはもちろん、大人も子どもも楽しめるマンガだと思います。
posted by 川原和子 at 15:15| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月29日

限界だ…!!

見て見ぬふりをしてきた自室の混乱ぶりですが、いよいよなんとかしないといけなくなってきました。
原因は、本です。
すさまじい本(主にマンガ)の増殖ぶりが、部屋をわけのわからない空間にしてしまっているのです…!!


いやあ、なんでこんなにマンガが増えるのか。本当に謎です。
って、もちろん自分が買ってくるからなんですけどね。
でもなんか、本同士で勝手に交配・増殖してる?と言いたくなるような増えっぷりです。
…いえ、同じ本の2冊買い(昨日のエントリをご参照ください)とかするから、いけないんですよね。
わかっちゃいるけどやめられない。
これって、生きてる限り続く悩みなんでしょうかねぇ…。


と、遠くを見つめて厭世的になっている場合ではありません。
とにかく、はなはだ場当たり的な対処ではありますが、以前人に教えて頂いた「ゆうパックの箱に詰めて積み上げる」方式にて、混乱に対処することに。


なんでも、ゆうパックの箱は、適度な強度があって、本を収納するのに適しているらしいのです。
郵便局で売ってる、ゆうパックの箱の中サイズ(32×26×18cm)、140円を8箱買ってきておいた(大サイズだと、本を詰めると重すぎて持ち上がらない)のですが、…あっという間にほとんど埋まってしまいました。がくー。
そして、なぜかあまり片づいた感がありません。なぜだ…。


でもとにかく、私の場合は「必要なときにすぐ必要な本が出てくる」状態にしないと大変ストレスがたまるので、その方法をなんとか考えなくては!と思います。
そういえば、以前意を決して大量に本を処分したことがあるのですが、そのときもきっかけは、人とチャットをしていて「あ、その本、どこかにあるんだけど今出てこない」という文章を自分で書いて、「…あれ?必要なときに出てこない本って…もってる意味ないじゃん」と気がついたことでした。


現在は、仕事に必要なこともあり、そう気前よく処分できず、いろいろと煩悶も多いです。
…でも、検索率をあげるためにも、やはり多少処分もしないとダメそうです。
う〜〜ん。
posted by 川原和子 at 22:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月28日

『パチ漫』発売!!…とそれをめぐる悲劇

みなさま!!
ついに発売になりました、かわかずお作品集『パチ漫 2002-2005』(洋泉社 1400円)!!

この『パチ漫』、作者のかわかずお氏が、数々の大物マンガ家たちの生き霊を勝手に憑依させて(?)、絵柄に加え、ストーリーの組み立て方、コマ割合まで似せることを意識して描かれたパロディならぬ“パチ漫”作品集。大西祥平氏による、かわ氏インタビュー、そして長谷邦夫氏による解説つき!!
収録作は『足立のゲン』『カストロ球団』『ビー・バップ ハイティーンズ』『恐怖スポーツ新聞』等々、名作をふまえたパチ漫がめじろおしです。

かつて『映画秘宝』のかわ先生のインタビューを見て興味をひかれていたわたくし(04年2月号)。
また、その後『テレビブロス』で三国志の特集をした際、かわ先生のパチ漫シリーズの一作、『キャバクラ三国志』がとりあげられていました。そこに引用された、かなり横山調の絵柄ながら『キャバクラ中原』という店を舞台に、背広姿の劉備・関羽・ 張飛が「我ら生まれた日は違えどもイク時は同じ日同じ時を願わん」と 乾杯しながら叫んでいる(「桃艶の誓い」だそうで…)カットを見て「よ、読みたい…!!」と居ても立っても居られなくなり、掲載誌の『裏BUBUKA』04年7月号を古本屋にてゲット。周囲の三国志好きの女子達に回覧、ものすごく局地的な『キャバクラ三国志』ブームを地味に巻き起こしたりしていたのであります。


…しかし、今回の作品集には、『キャバクラ三国志』は掲載されておらず、その点は非常に残念です。私の入手した『裏BUBUKA』では、『天下』という名の美キャバ嬢を巡って、劉備が新人キャバ嬢の馬謖(ばしょく)に心変わりしそうになるのを孔明が諫め、そのアドバイスに従った劉備が「泣いて馬謖をチェンジする」といった試練を乗り越え、ついに天下嬢獲りは確実に見えたまさにその時!!

「俺が天下に背こうとも天下が俺に背くことは許さん!!」

と、さっそうと曹操登場!!そして「次号に続く」…ということで、「ぐわー!!つ、続きが読みたい!!」と悶絶していたのでした。しかし、その後『裏BUBUKA』8月号とはめぐり合え
ておりません。うう、これは是非、続刊も出して頂かねば!!そして『キャバクラ三国志』を収録していただかなくては!!

というわけで、是非バンバン売れて続刊が出ますように!という願いを込めて、ご紹介させていただく次第です。
個人的には、「コースをねらえ!」が、原作初期のタッチを非常にうまくとらえておられる部分と、「庖丁人アジ平」の

お母さんが鰺(あじ)

という斬新な設定がツボに入りました。
お母さん、すごい自然に和服着て、アジ平のパパに「とうさんもやめてください」とか言って親子げんか止めにはいってます。アジなのに。



…ところで…この『パチ漫』ですが…実はわたくし、Amazonの在庫が発売日の翌日(!)になくなっているのを見て、あわてて近所の書店に買いに走りました。しかし、在庫がなく、「じゃあ取り寄せて下さい」とお願いしたら、書店の方からは「いま支店にも在庫がなくて、出版社からの取り寄せになりますから、ちょっといつになるかハッキリしませんね。ゴールデン・ウィークもはさみますし…」とのお返事。
しかし早く読みたかった私は、「あ、じゃあ結構です」と取り寄せをお断りし、その日のうちに別の(都会の)本屋で『パチ漫』を入手、堪能いたしました。
まさか、そのことが…悲劇につながるなどとは思いもせずに…。


そして、その数日後、またいつものように地元の書店に行き、欲しい雑誌を手にレジにむかい、会計をすませようと財布を開いたまさにその時のこと。
私の顔を見た書店員の方から、

「あ、『パチ漫』のお客様ですよね!?」

というありえない呼びかけをされたわたくし。
「あの後『パチ漫』、入荷しましたよ!在庫ありますが、いかがでしょうか」
と親切に言ってくださる書店員さんに、
「あ、すいません、もう買っちゃったんですよ…ありがとうございます〜」
と笑顔で弱々しく答える私がレジに載せていたのは…よりにもよって

『麗人』(「ヤバいくらいにアダルト」というステキなコピーが表紙に書かれたボーイズラブ雑誌)

だったのでございます……。


…いったいこれは…なんの罰ゲームでしょうか…?
なんでこんな「地元書店で、よりによって、BL誌を買ってるときに呼びかけられる」なんつー、マンガみたいな体験をしなくてはいけないんでしょうか…。


ちなみにこの翌日、大ファンの西田東さんの新刊『恋をしましょう』を買いに、またもやいそいそと地元書店に行き、会計をしようとしたところ、同じ店員さんから「…同じ本が2冊ですが…よろしいですか?」と遠慮がちに念をおされ、「あ、いいんです」と笑顔で答えながら、またもや無駄に己を印象づけてしまったことに気がつきました(遅い)。
いいんデスよ!!人に貸すために2冊買い。それが…オタク…ですからネ…!!(と心の中で呟く)


…と言いながらも、地元の本屋さんでは、もう顔バレでバッチリ「『パチ漫』のお客様」として認識された上に、日々「『麗人』を買った」とか「同じマンガ2冊買い」とか、あまり認識して欲しくない私に関するデータが次々と、仕事熱心な善意の店員さんの上に上書き保存されてしまったことを思うと、…一刻も早く、懸案の引っ越しを実現せねば!!と追いつめられた気持ちになった次第です。
ううう…(涙)。
posted by 川原和子 at 10:15| Comment(6) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月12日

オタクな監督

さきほど映画好きの夫に、頼んでもいないのに何故か「ほらほら、『キング・コング』ですよ」と、「キング・コング」(2005年)のDVDの特典映像でしゃべるピーター・ジャクソン監督の映像を見せられました。
「映像化不可能」と言われた『指輪物語』を驚異の完成度で映像化し、一般の人はもちろん原作ファンまで驚嘆させた『ロード・オブ・ザ・リング』の監督でもある才能溢れるピーター・ジャクソン氏ですが、この方の短パン+サンダルという既視感のあるファッションを見たとき、しみじみと「オタク(な監督)のファッションは万国共通」と強く感じた次第です。
もちろん、才能があって他の追随を許さぬ映像作りが出来るところも共通なわけですが。


「キング・コング」では、痩せてメガネもなくなり(目の手術をしたらしい)カッコよくなったピージャク監督ですが、「よく見るとシャツが『Mr.インクレディブル』柄なんですよ」と夫に言われて目をこらすと…あ…ホントだ…アニメ柄のシャツ着てるよ…。ピージャク監督…。


しかも一説によると、そもそも痩せた理由というのも、『キング・コング』の映画内で、コングを退治するための複葉機に自ら乗り込むためだとか。オ、オタクよのう…。そして、一緒に乗ってたのが、特殊メイクアップ・アーティストのリック・ベイカーってホント?好きですねえ。
日本で言うと、特撮映画で怪獣と戦う自衛隊機に、庵野カントクと樋口真嗣氏が乗るようなものでしょうか。


みうらじゅん氏が、男気(おとこぎ)映画ばっかり見てる男子たちを、そのファッションから「ジージャンズ」と命名しておられましたが、どんなに成功してカッコよくなろうが、心はジージャンズなピージャク監督。素敵です。
たしかこれもみうら氏だったと思いますが、「キャメロンはジージャンズの帝王。どんなに高価なスーツを着ても、裏地はジージャンでできている」と喝破されていましたが、なんか気がつくと、何故かそんな監督の映画ばかり…見せられている…気が…します。
posted by 川原和子 at 01:16| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする